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鹿島復帰の平戸、昨年J2史上最多アシスト引っさげACL初先発

[ 2019年3月5日 05:30 ]

ACL1次リーグE組   鹿島―ジョホール・ダルル・タクジム ( 2019年3月5日    カシマ )

パスを出す平戸(左は永木)(撮影・西海健太郎)
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 ACLの1次リーグが4日に開幕した。5日にホームでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)と対戦する前回王者の鹿島は鹿嶋市内で調整。右サイドバックには、今季3季ぶりに鹿島に復帰したMF平戸太貴(21)が抜てきされることが濃厚となった。昨季は正確無比なキックを武器に、町田でJ2のアシスト記録(17本)を更新した東京五輪世代。初出場のACLで、FKから連覇への“GO砲”も狙う。

 帰ってきた平戸が、連覇への道を切り開く。1日の川崎F戦に出場した内田に代わる形で、故障者の多いサイドバックに入ることが濃厚。ボランチ、サイドMFなどの本職とは異なるが「しっかりと守備から入ってチームとして失点しないようにしながら、自分の持ち味であるキックやパス、攻撃的な部分でアクセントを付けられれば」と持ち味を生かす貢献を描いた。

 ユースからトップに昇格した16年。出場はルヴァン杯の2試合のみに終わった。「ここで結果を出さなかったら上には行けない。サッカー選手としてダメだ」。17年から期限付き移籍したJ2町田で、歯を食いしばった。昨季は8得点17アシスト。J2史上最多アシスト記録を樹立した。過去最高の4位という大躍進の中心選手となり、古巣に帰還した。

 持ち味は精密なキック力。昨季の町田は総得点62点の4割近くをセットプレーから奪ったが、平戸はそのキッカーを務めていた。「チャンスがあれば、自分が蹴りたい。(FKで)直接狙える部分があれば、決めきりたい」。キッカーは遠藤らもいるが、貪欲に狙いにいく覚悟だ。

 東京五輪世代で、17年末には森保監督初陣のタイ遠征に招集された。五輪への近道を考えるなら、継続して出場できる可能性が高い方を選択する…という考えは毛頭なかった。「東京五輪はもちろん出たいけど、それより自分は鹿島でレギュラーを獲って、試合に出て、鹿島を支えられる選手になりたい」。3年間分の思いの詰まった、平戸の一蹴りに注目だ。

 ◆平戸 太貴(ひらと・たいき)1997年(平9)4月18日生まれ、茨城県ひたちなか市出身の21歳。鹿島ジュニアユース、鹿島ユースを経て16年にDF町田らとともにトップチームに昇格。17、18年はJ2町田に期限付き移籍。J2通算66試合出場11得点。U―20日本代表として17年のM―150杯(タイ)に出場。1メートル77、70キロ。

 ≪相手も“常勝軍団”≫マレーシアのジョホール・ダルル・タクジムは王族であるトゥンク・イスマイル・スルタン・イブラヒム皇太子が所有し、1部にあたるスーパーリーグを14年から5連覇中というマレーシアの“常勝軍団”だ。要注意はFWのブラジル人FWジオゴ。昨季まで所属したタイの強豪ブリラムでは105試合で101得点と驚異の得点力を誇る。ACL本戦は初出場で、ベンハミン・モラ監督は「ACLに出場するという夢、そこで成功する夢をかなえるために、強い気持ちを持って臨みたい」と話した。

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