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楢崎、晴れやか引退会見 夢は“第二の楢崎”育成「GKの土壌つくる」

[ 2019年1月12日 05:30 ]

会見中、笑顔で質問に答える楢崎(撮影・椎名 航)
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 昨季限りでの現役引退を表明した名古屋の元日本代表GK楢崎正剛(42)が11日、名古屋市内で引退会見を行った。約1時間の質疑応答の中ではアジア杯に臨んでいる日本代表のGK陣にエール。今後は“第二の楢崎”育成に意欲を示し、日本を世界に誇れるGK大国にしていく夢を語った。

 晴れやかだった表情が引き締まった。次世代に伝えたいことは、という質問が飛んだ時だ。楢崎はGKの魅力とともにUAEで戦う後輩を激励した。

 「多くの方がGKをやりたいという土壌をつくっていきたい。アジア杯で代表チームが戦っているけど、選手は特に強い気持ちで、日本のGKを引っ張る気持ちを持ってくれれば。世界に“日本人GKはやるじゃないか”と思ってもらえるように」

 引退表明後、3大会連続でW杯の正GKを務めた川島に影響を与えていたことを知った。プロ24年間で、98年フランス大会をはじめ、4度のW杯を経験。ともに昨季限りで現役引退した川口能活氏と2人で日本人GKをけん引した。そのレジェンドの言葉は、森保ジャパンのGK陣にとっても強く胸に響くはずだ。

 自身の今後については“第二の楢崎”育成に意欲を示した。監督業には否定的だったが「サッカーに育てられた。恩返ししていきたい。何とかGKの発展、手助けはしていきたい」。指導者としての道を歩んでいくことを目標に掲げた。

 J1最多631試合出場。10年にはGK史上初のリーグMVPに輝いた。多大な功績に対し、クラブはアドバイザー就任を打診。さらに3月2日のホーム開幕C大阪戦でサポーターにあいさつの場を設けるプランも判明した。「別の場所でプレーした方が良いとも考えたが、名古屋で長くプレーして名古屋で終えることは誇り」。最後まで涙を見せない、晴れやかな旅立ちだった。

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