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浦和決勝!槙野がフッキを鉄壁完封 さあ10年ぶりアジア王者

[ 2017年10月19日 05:30 ]

ACL準決勝第2戦   浦和1―0上海上港 ( 2017年10月18日    埼玉 )

<浦和・上海上港>前半、フッキ(左)を封じ込める槙野(中央)と長沢
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 浦和が上海上港(中国)に1―0と快勝し、優勝した07年以来、10年ぶりに決勝へ進出した。前半12分、MFラファエル・シルバ(25)がヘッド弾を決めると体を張った守備で完封。2戦合計2―1とし、悲願のアジア制覇へ前進。決勝は11月18、25日、アルヒラル(サウジアラビア)と激突する。

 赤い要塞(ようさい)が立ちはだかった。前半12分に最初のチャンスで柏木の左CKをラファエル・シルバが頭で叩き込んで先制。その後も自陣に押し込まれたが、はね返し続けた。

 相手エースとの最初のマッチアップで優位に立った。前半17分。槙野がフッキを激しい当たりで吹っ飛ばす。4万4357人観衆がどよめくほどの衝撃。「ファーストプレーでガチンと行こうと。デュエル(1対1)も90分間楽しくできた」。前半44分、警告を受けても体をぶつけた。最後まで相手に自由を与えなかった。

 1センチ、いやミリ単位の研究成果だ。フッキと対峙(たいじ)するのは1次リーグを含め3戦目。「映像を何度も見ました。数センチからミリ単位の寄せで(フッキが)ヘッドダウンする。その瞬間、相手の自由を奪える」。効果的な“間合い”を極めた。ブラジル代表歴のあるフッキ、オスカルら相手助っ人陣の移籍金総額は170億超。爆買い軍団を完璧に封じ込めた。

 集中力、闘争心はマックスだった。試合前のロッカー室に響く「腰の引けた守備はするな!」の声。前日、非公開の紅白戦は、見守ったクラブ幹部が「激しすぎてケガが心配になった」と話すほど白熱した。日本代表のハリルホジッチ監督も「スーパーな試合。守備のハードワークが素晴らしい。槙野も良かった。遠藤は凄い選手だ」と舌を巻いた。

 ACLのホーム戦は今季6戦全勝。敵地の第1戦を1―1で折り返し、0―0でも突破が決まる一戦だったが、最後まで攻めの守り、姿勢を貫徹した。決勝ではアルヒラルと激突。「まだ決勝に進んだだけ。何も成し遂げていない。もう2位のトロフィーはいらない」と槙野。10年ぶりのアジア制覇へ、赤き進撃は止まらない。

 《ホームで“無敵”今季6戦全勝》浦和が07年以来、10年ぶり2度目の決勝進出。日本勢では07年浦和と08年G大阪に次いで3度目だ。今大会の浦和はホームで絶対の強さを誇り、1次リーグから6戦全勝。また、ACLでの中国勢との通算成績を見ると、アウェー戦は△●●△●△と未勝利だが、ホーム戦は○○△○○○と6戦負けなしと対照的に強い。

 《今大会得点ランク単独2位浮上》浦和FWラファエル・シルバの決勝ゴールは今大会7得点目。Jクラブ所属選手のACLでの1大会最多得点は09年レアンドロ(G大阪)の10得点。ラファエルは13年の工藤壮人(柏)と今年の小林悠(川崎F)の6得点と並んでいたが、単独2位となった。今大会得点ランクトップはフッキ(上海上港)の9得点だが準決勝で敗退。ラファエルが決勝2試合で優勝&得点王を狙う。

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