×

東京世代育成を!日本協会に異例の“Jリーグマネー”投入へ

[ 2016年9月13日 05:30 ]

英パフォーム・グループのジェームズ・ラシュトン氏(左)らと手を合わせる、Jリーグの村井満チェアマン(中央)

 日本サッカー協会は12日、都内で常務理事会を開き、Jリーグと共同で20年東京五輪へ向けた強化プロジェクトチームを発足する方針を固めた。常務理事であるJリーグの村井満チェアマン(57)がアンダーカテゴリー強化などの施策を提案。Jリーグが英パフォームグループと契約した10年間総額2100億円の放送権料の一部が、強化費として投入される見通しだ。

 国内スポーツ界で過去最大となる10年総額2100億円のJリーグ放送権料が、20年東京五輪を控えた日本サッカー界の強化に生かされる。12日の日本協会常務理事会で、Jリーグの村井チェアマンはプレゼンテーションソフトのパワーポイントを使い、育成世代の強化策などを提案。協会幹部は「凄く考え抜かれていて、完成形に近いものを示してもらった。東京五輪へ向けた強化を日本協会とJリーグでプロジェクトチームをつくって一緒にやっていこうということ。たくさん、お金も入ったみたいですしね」と明かした。

 Jリーグは14、15年にU―22選抜をJ3リーグに参戦させ、今季からFC東京、G大阪、C大阪のセカンドチームをJ3に入れるなど若手育成の試行錯誤を続けてきた。だが、今季のJ1クラブでレギュラーを張るU―23世代の選手はGK中村(柏)、MF遠藤(浦和)、MF大島(川崎F)ら数えるほど。リオデジャネイロ五輪が1勝1分け1敗の1次リーグ敗退に終わり、村井チェアマンは「Jリーグそのものの敗北だった」と語っていた。

 日本協会は現在もJJP(JFA・Jリーグ協働プログラム)と称し、Jクラブの下部組織の海外遠征支援をしているが、Jリーグ側の資金が日本協会の育成施策に投入されるのは異例。アンダーカテゴリー強化に特化したJクラブへの分配金の新設などが検討されているもようだ。日本協会幹部は「日本サッカーを強くするための、Jリーグの壮大な計画」と語っており、一日も早く実現することが期待される。

続きを表示

2016年9月13日のニュース