×

札幌 小野に残留正式オファー!J1定着へ“天才”の力必要

[ 2016年9月13日 08:05 ]

J2札幌との契約延長へ正式オファーを受けていることが分かったMF小野伸二

 J2首位の札幌がMF小野伸二(36)に来季契約へ正式オファーを出していることが12日分かった。14年に加入し今年が3年契約の最終年。クラブは悲願のJ1昇格へ首位を走る現在のチームの礎を築いた小野を高く評価、強く残留を希望している。シーズン終了後の「天才」の去就に注目が集まる。

【J2順位表】

 今季は小野にとって3年間の集大成。背中を見て成長を遂げた選手が結果を残し、J1昇格が近づいている。クラブ幹部は「伸二が来て3年。そのサッカーの深さを若い選手が見ながら成長している。その結果、今昇格争いをしているという現実がある」と残留を熱望、この日までにオファーを出した。

 今季もケガに苦しみ、出場は12試合にとどまるが、ピッチに立てば卓越した技術と経験でチームの流れを激変させる。そして「どんな試合でもチームが、自分が何をすべきか理解して体現できる」(同幹部)。ファンサービスや練習へ取り組む姿勢など、数字に残らない部分を含めて高い評価がされている。

 小野は札幌での去就について「シーズン終了後に」と口にしてきた。過去にもあったように、数あるオファーから自分の素直な気持ちに身を委ねる考えだ。14年に札幌に加入した際に「パスを回してみんなに楽しんでもらってJ1を目指す」と話していた。新たなチャレンジを最大のモチベーションとした。

 現在、札幌は2位松本に勝ち点9差、3位C大阪には12差をつけて首位を独走している。まだ11試合を残しているが悲願のJ1昇格は手の届くところにある。そしてクラブ最大の目標は昇格でなく「J1定着」。クラブはそのために「天才」の力が必要だと判断した。

 ◆小野 伸二(おの・しんじ)1979年(昭54)9月27日、静岡県生まれの36歳。清水商から98年浦和入団。01年オランダ1部フェイエノールトへ移籍しUEFA杯優勝に貢献。06年浦和に復帰し、その後ドイツ1部ボーフム、清水、オーストラリアのウェスタン・シドニーを経て14年6月にJ2札幌へ。J1通算178試合29得点、J2通算60試合9得点。国際Aマッチ通算56試合6得点。1メートル75、74キロ。右利き。家族は夫人と2女。

続きを表示

2016年9月13日のニュース