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7年ぶり首位川崎F主将、憲剛が思い語った「戦える自信ある」「信念できた」

[ 2016年3月14日 18:16 ]

<川崎F・名古屋>後半39分、ゴールを決めた川崎F・中村憲(左)は大久保(右)らと喜ぶ

 12日の名古屋戦(等々力)で、川崎Fは3―2で逆転勝ちし、7年ぶりの首位に立った。後半39分に決勝点を挙げた主将の中村憲剛(35)があらためて優勝への思いを語った。

 スローインから森本がつないで右足でミドルシュート。J1通算50点目のメモリアルゴールだった。中村は「一生忘れないですね」と、切り出した。そして「まだ、序盤戦だが、勝てば首位という状況はなかなかない。苦しみながらもぎ取った勝利は自信になる。でも、まだ先はあるし、勝たないと意味がない。誰もホッとしてない」と続けた。

 開幕戦で広島に1―0と競り勝ち、第2戦の湘南戦は激しい点の取り合いとなったが、試合終了直前に追いつき、4―4で引き分け。第3戦の名古屋戦も1点リードされたが、大久保、中村のアベック弾で逆転勝ちした。大味だが、結果は出せるようになった。

 「自分たちのスタイルがはっきりしてきて、相手が対策を取ってきても、戦える自信がある。気持ちがみんな強い。周囲からプレッシャーもかけられているが、いい方向に来ている。ただ、負けないでこのまま行けばいいが、そうでない時に、どう立て直すか。そういう時は必ず来る」。ベテランらしく冷静に状況を見つめた。

 広島戦は引き分けで終わってもおかしくない展開だった。湘南戦や名古屋戦は負けてもおかしくなかった。それが、勝ち点を確実に取れるようになったところが昨季の川崎Fとは違うところ。中村も「しぶとさ、執念は出てきた。90分間、自分たちのサッカーを続けようとしている。信念ができてきた」という。その理由として「土台」ができたことを強調した。

 昨年12月に約2週間、休みなしで冬季練習を行った。ひたすらボールを蹴り、中村は「修行のようだ」と、言っていたこともあった。その成果でキャンプ中に大きなケガ人はなし。それが開幕ダッシュにつながった。

 首位に立つと、周囲からプレッシャーもかかるが、それを乗り越えないと偶然でしか、優勝はできない。頑張れば2位にはなれる。そこから上に行くにはものすごく大きな壁がある――と言われるが、どれだけプレッシャーに打ち勝つか。さらにゴールデンウイークの過密日程もある。だが、中村は「サブ組もすごくいいし、競争が激しい」と、前向きに捉えている。

 シュートについては「石切りのイメージで蹴った。芝がぬれていたんで、ボールが弾むと思った。僕のシュートがターニングポイントになって、7年ぶりの首位になった――と、後々言われればいい」と、“優勝”を、目標に掲げる。そのためにもまずは甲府に勝って連勝したいところ。そして、クラブ創立20周年のメモリアルイヤーに優勝で花を添えたいところだ。

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2016年3月14日のニュース