桐光学園　小川２戦連続２発も…観戦・俊輔先輩に白星贈れず

青森山田に敗れ天を仰ぐ桐光学園・小川（中央）

第９４回全国高校サッカー第４日 桐光学園２―２（ＰＫ４―５）青森山田

（1月3日 ニッパ球）
　天国から地獄へ。Ｕ―１８日本代表で今春の磐田入りが内定している桐光学園のＦＷ小川が３回戦で散った。前半３２分、右足で先制弾、後半３分には滞空時間の長いヘディング弾で２点目。２戦連続２得点の離れ業をやってのけたが、１つのミスをきっかけに暗転した。

　後半１８分、決めれば勝利が濃厚でハットトリックの期待もかかったＰＫはゴール右上に外してしまった。「いつもと違うコースに蹴った。ここという時に信念が守り切れなかった。メンタルの弱さです」。得意の左隅を狙い切れなかった。悪い流れはＰＫ戦でも引きずり、２度のＰＫ失敗に泣いた。

　観客席にはＯＢで横浜のＭＦ中村俊輔の姿。「３点目を決めないといけない。小川君も教訓になったと思う。ここがゴールじゃない、通過点だから。決勝まで行けたよね。この実力なら。でも何が起こるか、分からない。久々に見て勉強になった」。ＯＢとして悔しさをかみ殺しながらエールを送っていた。

　ＰＫ戦後に、小川は芝に突っ伏し号泣。「早い時期にＪ１で得点王になって海外へ。日本一のストライカーになります」。最後はプロの世界での雪辱を誓っていた。