×

W杯絡みの収賄容疑でFIFA副会長2人逮捕 スイス大規模捜査

[ 2015年12月3日 21:50 ]

 国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件でスイス当局は3日、米司法省の要請に基づき、新たにフアンアンヘル・ナポウト(パラグアイ)、アルフレド・アウィト(ホンジュラス)のFIFA副会長2人を逮捕した。

 2人はサッカー・ワールドカップ(W杯)予選などのマーケティング権販売に絡み、数百万ドル(数億円)相当の賄賂を受け取った疑いがある。

 スイス当局は5月、ウェブ副会長(当時)らFIFA関係者7人を逮捕した。今回は汚職事件をめぐる2度目の大規模な捜査となった。現職副会長の逮捕は計4人となり、世界のサッカー界を揺るがす汚職事件はさらに拡大。組織改革を迫られるFIFAは深刻な打撃を受けた。

 これとは別件で、9月にはスイス当局が横領や背任の疑いでFIFA本部を捜索し、ブラッター会長やプラティニ副会長から事情を聴いた。両氏はFIFA倫理委員会から暫定活動停止処分を科されている。

 今回、逮捕や訴追される人物の中にブラッター氏やプラティニ氏、暫定活動停止処分中のバルク事務局長は含まれていないという。

 FIFA本部があるチューリヒでは2日から理事会が行われており、現職の幹部が逮捕されるという不祥事が繰り返された。当局は幹部らが集まるタイミングを狙ったとみられる。FIFAは「引き続き米司法省やスイス当局の捜査に協力していく」との声明を出した。

 5月に7人が逮捕された際と同じ高級ホテルに3日未明、警官が次々と入った。ホテル関係者が宿泊客以外を敷地に入れないようにするなど、緊迫した雰囲気に包まれた。ホテル付近には約50人の報道陣が詰めかけた。(共同)

続きを表示

2015年12月3日のニュース