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本田W杯予選最多タイ4戦連発 ミランで窮地もエースの意地

[ 2015年11月13日 05:30 ]

<シンガポール・日本>ゴールを決めた本田

W杯アジア2次予選E組 日本3―0シンガポール

(11月12日 シンガポール)
 FW本田が、日本史上最多タイとなるW杯予選4戦連続弾を決めた。1―0の前半26分、右サイドでボールをつなぎ、清武が中にクロス。武藤がゴール中央で触り、最後は走り込んだ本田がDFに当てながらもゴールに蹴り込んだ。「前半に追加点を取れてチームとして落ち着けた」。9月3日のカンボジア戦からW杯予選は4戦連発。85年のW杯メキシコ大会予選で木村和司が記録した歴代最多記録に並んだ。

 二重の悔しさを晴らした。昨年10月、この日と同じ競技場でブラジルと親善試合で対戦。後半開始から出場したが、目の当たりにしたのは4得点を決めたネイマール(バルセロナ)のゴールショー。格の違いを見せつけられた。今年6月16日にホームでシンガポールと対戦した際はシュート23本を打ちながら0―0。屈辱の地で因縁の相手との対戦だった。前半24分には直接FKで相手ゴールを脅かし、その2分後に決めたゴールには、珍しく派手なガッツポーズで喜びを爆発させた。

 危機感もあった。クラブ批判とも取られかねない爆弾発言の余波で、ACミランでは試合終盤からの出場が続き、今季いまだに無得点。この状況にハリルホジッチ監督も「今(日本代表で)競争はかなり高まっている。自分のレベルをキープし続けないといけない」と複雑な表情を見せる。金崎の先制点の場面でも、DF酒井宏をもっと使うよう厳しい指示を受けた。

 中田と楢崎を超える国際Aマッチ出場78試合目となり、日本歴代13位タイに浮上。とはいえ、ACミランで出番を失っている影響は大きいのか、後半は途中から息が上がる場面もあるなど物足りなさは残った。本田自身も「全然良くなかった。内容は反省すべきところが多い」と納得していない。「敵地で簡単な試合はない。100%準備しないと」。自らに言い聞かせるように、史上初のW杯予選5戦連発が懸かるカンボジア戦へ頭を切り替えていた。

 ≪木村和司に並んだ≫本田が今予選4試合連続ゴール。W杯予選の連続試合得点は85年のメキシコW杯予選で木村和司がマークした4試合連続が最多。本田はこれに並ぶ最多タイ記録となった。本田は3試合連続で原博実(85年)三浦知(2回=93年)中山雅史(2回=93年)高木琢也(2回=93、97年)岡崎慎司(11年)と並んでいた。

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2015年11月13日のニュース