稲本＆小野　リーグ初先発競演へ！逆転ＰＯ“起爆剤”として期待

千葉戦で攻守に活躍の期待がかかるＪ２札幌のＭＦ稲本

　「黄金コンビ」に全てを託す。Ｊ２札幌は３０日、札幌・宮の沢で練習。１日の千葉戦（札幌ドーム）はＭＦ稲本潤一（３６）とＭＦ小野伸二（３６）がリーグ戦で初めて先発競演することが濃厚となった。

　「彼（小野）が前を向いた状態でプレーさせてあげたい。（小野に）左右前後に動かれる方が相手は嫌。しっかりコーチングしたい」。日本代表で長年コンビを組み、誰よりも“天才”を知る稲本はそう言った。左ふくらはぎ痛から復帰した稲本はボランチで９試合ぶりに先発する方向。トップ下で先発する小野とのコンビは、負ければ終戦確実となる一戦でこれ以上ない武器になる。

　２人は８月１５日の岡山戦（札幌ドーム）で９年ぶりに、続く２３日の熊本戦（うまスタ）でも競演したが、２試合とも途中出場だった。結果はともにドローながら、中盤を華麗に支配し続けた元日本代表コンビ。初めて先発競演した横浜ＦＣとの天皇杯２回戦（９月５日）では、チームを激変させ勝利に導いた。千葉戦でその再現を狙う。

　チームは残り４戦でプレーオフ圏内の６位・東京Ｖとは勝ち点９差。千葉戦は、引き分けでも他チームの結果次第でプレーオフ進出の望みが絶たれる。そんな崖っ縁で稲本は言った。「精神論は言いたくないが、もう一歩足が出るには気持ちの部分。９０分間集中し自分の仕事をしたい」。勝つしかない一戦は、札幌の最強戦力に勝負を委ねる。