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なでしこ有吉、W杯後初出勤!運が良ければ一緒にプレーも!?

[ 2015年7月15日 06:40 ]

お客さんと一緒にプレーする有吉

 なでしこジャパンのDF有吉佐織(27=日テレ)が14日、準優勝した女子W杯後、勤務先のフットサル場「クーバー・フットボールパーク横浜ジョイナス」に初めて出勤した。午前10時から受付業務などを行い、一般の個人参加者に交じってフットサルをプレー。参加者が少ない場合は時々“参戦”しているといい、運が良ければW杯で8人のMVP候補にも入った“シンデレラ”と一緒にあなたもフットサルを楽しめる!?

 午前9時35分ごろに職場に到着した有吉は、雑務をこなしながら早速、受付に座った。5月15日以来の勤務。「やはり職場はいいな、雰囲気もいいし」と大会期間中もエールを送ってくれた上司や同僚らに笑顔を振りまきながら、黙々と受付業務をこなしていった。メールのチェックのほかにも前夜に利用者が使ったビブスの洗濯、フットサルコートの鍵開け。さらに個人フットサルの参加者が足りなかったことから急きょ試合に参戦。夕方に日テレの練習が控えていたため約1時間軽くプレーしただけだが、W杯準優勝のなでしこジャパンの主力が、一般参加者とプレーを楽しんだ。

 「(試合参加は)1カ月に一度あるかないか。ごくたまにです」と苦笑いした有吉だが、ファンにとってはたまらないサプライズだ。サインや写真撮影は他の代表選手でもクラブの練習を見学すれば可能だが、ともにプレーするなんて普通はあり得ない。さすがにW杯で見せた果敢なオーバーラップは“封印”したサイドバックだったが「参加者が喜んでくれるなら」という思いと「女子サッカーを文化にしたい」という決意でプレーした。

 一般客の個人参加はほとんどのフットサル場で取り入れられているシステムで、特定のチームに所属していない人でも手軽にプレーを楽しめる。個人で申し込み、集まった参加者がチームに分かれて試合や練習を楽しむもので、同フットサル場では週に11クラス設定されている。インターネットなどで申し込むが、参加費は2時間で1600円。前日午後10時半までに申し込むと500円の割引もある。この日のように参加者が少ない場合はスタッフが加わることもあり、有吉も勤務時間内で都合がつく時は参加することもある。もちろん一緒にプレーできなくても火曜日から金曜日の日中は受付にいる。同フットサル場を利用すれば、有吉の笑顔に直接触れることができるわけだ。

 この日は出勤の電車内で、乗り合わせた人から声をかけられたという有吉。「“おめでとう”とか“お疲れさま”と言われた。うまくリアクションできなくて」と照れた様子で、勤務中に利用客以外でサインをもらいに来た一般ファンもいた。「大会前は考えられないこと」と驚くばかりの中、当分はサッカーと仕事の両立を目指していく。

 ▽クーバー・フットボールパーク横浜ジョイナス 横浜市西区南幸1の5の1 横浜ジョイナス屋上 (電)045(317)8706。

 【有吉のW杯VTR】

 ★1次リーグ・スイス戦(○1―0) 右サイドバックでフル出場。前半18分に右クロスで好機を演出し「緊張もあったけど楽しくプレーできた」と胸を張った。

 ★1次リーグ・エクアドル戦(○1―0) 運動量を生かし、攻撃に絡んだが「得点につながるプレーができなかったので修正したい」と反省。

 ★決勝トーナメント1回戦・オランダ戦(○2―1) 前半10分、ゴール前でこぼれ球を決めて先制点。代表初ゴールに「ビックリしてパニックだった。喜び方がダサかったかな」と照れた。

 ★準々決勝・オーストラリア戦(○1―0) 後半14分に宮間にピンポイントの右クロスを上げるなど存在感。「守備の時間が少なくて、いい感じでリスクも管理ができた」と手応え。

 ★準決勝・イングランド戦(○2―1) 前半31分、右サイドを突破してペナルティーエリア内で倒され、先制点につながるPKを獲得。判定の瞬間は「やった!と思った」。この試合のMVPにも選ばれた。

 ★決勝・米国戦(●2―5) 持ち味を発揮できず、試合後は号泣し「失点が立て続けにあって引いてしまった部分もあった」と振り返った。

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