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ブラッター会長 8人目逮捕も辞任拒否「総会直前でもう遅い」

[ 2015年5月29日 05:30 ]

米フロリダ州で、FIFA汚職事件の関係先から箱を運び出す米連邦捜査局(AP)

 FIFAのゼップ・ブラッター会長(79)が辞任を拒否した。贈収賄容疑で副会長2人を含むFIFA関係者が逮捕された汚職事件を受け、UEFAのミシェル・プラティニ会長(59)が28日のFIFA総会開会前に直接辞任を勧告。ブラッター会長は「総会直前で、もう遅い」と答えたという。

 スイスのチューリヒで逮捕された7人に続き、米司法省から起訴されていたジャック・ワーナー元FIFA副会長も自国トリニダード・トバゴで27日に逮捕された。米検察の起訴資料では、10年W杯南アフリカ大会招致の際に南ア側から1000万ドル(約12億4000万円)の賄賂を受け取った疑いがある。総額1億5000万ドル(約186億円)以上の贈収賄容疑で14人を起訴した米司法省は、20年にわたり47件の起訴状があると発表。米歳入庁のウェーバー捜査課長は「これは詐欺のW杯。きょうFIFAにレッドカードを突きつける」と厳しく指摘した。

 ブラッター会長は「捜査に協力して不正根絶を目指す」と声明を出し、逮捕者に活動禁止処分を科した。しかし、スポンサー企業の米VISA社が契約打ち切りの可能性を示唆するなど影響は大きく広がっている。

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