×

U22貫禄4発!五輪予選へ最終実戦…落雷、酷暑にも勝った

[ 2015年3月22日 05:30 ]

落雷による中断中にスタッフと話し合う手倉森監督(中央)

 リオデジャネイロ五輪アジア1次予選の初戦マカオ戦を27日に控えるU―22日本代表は21日、クアラルンプール近郊のセラヤンスタジアムでマレーシア1部のサイム・ダービーと本番前最後の練習試合を行い、4―1で制した。後半6分頃の落雷により、約15分中断するアクシデントもあったが、最後まで集中力を切らさず勝利を呼び込んだ。

 スタジアム北の空が、フラッシュのように瞬いた。立て続けに走る稲妻。審判団の判断で1―1の後半6分に試合がストップした。中止となる恐れもあったが、同8分に中断が決定。手倉森監督は「引き分けで終わるわけにはいかなかった」と、チームスタッフに審判と交渉させて中止を回避。リオ五輪アジア1次予選前最後の実戦を勝利で締めるために、執念を見せた。

 選手も応えた。約15分後に試合は再開。後半20分に鈴木のゴールで勝ち越すと、その4分後に野津田。後半39分に松原の右クロスに鈴木が頭を合わせ、この日2発目でダメ押しした。鈴木は「(中断時間中も)選手同士で(修正点などを)話し合っていました。1回休むと筋肉系のケガをする可能性もあるのでストレッチしながら。その後、3点取れたのは集中力が切れなかった証かな」。夕刻に起こることの多い雷雨。前日20日の練習試合でもスコールを経験したが、午後4時(日本時間5時)に行われるマカオ戦に向けてのシミュレーションにもなった。

 オプションも手に入れた。前半は4―2―3―1で臨んだが、後半は3―4―3。これまで試したことはあるが、今合宿のメンバーでの組み合わせは初めて。守備面では代わってすぐの後半3分に失点を喫したが、攻撃面では浅野、野津田、鈴木の3トップが機能。指揮官も「後半は攻撃のバランス、リズムが良くて、オプションとして十分使えるな」と手応えを示した。

 暑熱順化の真っ最中でコンディションはまだ万全ではない中での快勝。加えて左足首痛で離脱していた荒野、へんとう炎で合流が遅れていた山中もこの試合で復帰した。多くの収穫を得た手倉森ジャパンは、22日にわずかばかりの休息を得て、23日からいよいよ本番モードに突入する。

続きを表示

この記事のフォト

2015年3月22日のニュース