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アギーレ監督 縦パスに“勝つ路”を!短命ご免、初勝利必ず

[ 2014年9月9日 07:00 ]

<日本代表練習>指示を出すアギーレ監督

親善試合 日本―ベネズエラ

(9月9日 日産ス)
 9日にベネズエラと就任2戦目の親善試合を迎えるハビエル・アギーレ監督(55)がFIFA公式サイトで日本の弱点を指摘した。戦術練習ではDFラインから前線への「縦パス」を強く意識付け。過去、就任から2連敗した代表監督は3人いるが、いずれも“短命”に終わっており、南米の強豪相手に初勝利を目指す。

 アギーレ監督が初勝利を目指すとともに、日本サッカーの「意識改革」に着手した。8日付でFIFA公式サイトに掲載されたインタビューでは日本の弱点を列挙。今後のチームづくりに反映させる考えだ。視察したJ1リーグ3試合について「フレンドリーマッチのようだった。ズル賢さに欠ける。選手はすぐに倒れ、よく水を飲む。メキシコ、スペインでは死ぬか、生きるかのプレーを見せるのに。そういうものは代表レベルにも影響してくるものだ」とバッサリ。今後は激しさ、勝利への欲求を強く求めていく方針だ。

 ウルグアイ戦後は早速、選手に映像を見せた。味方のクロスに対し4人がゴール前に詰めていた点は褒め、相手クロスに対し数的有利にもかかわらず、シュートを打たれた点は修正を求めた。だが最大の教材はウルグアイの“壁”。本田のFKの場面で相手の壁は審判の目を盗み、徐々に近づいていた。それこそが南米のズル賢さ、勝利への執念であり日本に欠けているものと指摘した。

 ベネズエラ戦では何より勝利を目指す。「この試合は勝ちたい。勝つことでチームの形をつくりたい」。理想はポゼッションサッカーだが、ここ2日間はDFラインから前線への「縦パス」を意識付けした。「ウルグアイ戦も相手よりボールを持っていたと思う。ただ相手の力が上回った場合はカウンターも使う」。あくまで結果を優先する。

 歴代の日本代表監督で就任初戦から2連敗は川本泰三監督(58年5月~)、オフト監督(92年5月~)、加茂周監督(95年1月~)の3人のみ。加茂監督が2年10カ月、指揮を執ったのが最長でいずれも“短命”に終わった。ウルグアイ戦で1点も取れなかった攻撃に不安も残る。それでも「37試合やって無得点なら心配するが…。大事なのはゴールをプレゼントしないこと」と不名誉な記録など頭にない。闘争心を植え付け、ひたすら勝利の2文字を追う。 

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