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元チェルシー監督のグラント氏「ドイツの優勝は我々へのメッセージ」

[ 2014年7月16日 16:01 ]

W杯ブラジル大会で優勝したドイツ代表 (AP)

 英国プレミアリーグのチェルシーで指揮を執り、チームをクラブ史上初となるチャンピオンズリーグ決勝へ導いた経験のあるアブラム・グラント氏(59)が「彼らに対して敬意を示さなければいけない」とワールドカップ(W杯)ブラジル大会で優勝したドイツ代表を称賛した。

 グラント氏は「戦術のみが重要な時代は終わった。いま大事なのはサッカーに対する信念だ」と戦術重視のサッカーを批判し、ヨヒアム・レーブ監督のサッカー哲学を称えた。

 「レーブが監督に就任してからの06年以降、前回W杯南アフリカ大会では準決勝で敗退。そして、12年の欧州選手権でも準決勝で敗退と重要な大会で勝てなかった。しかし、ドイツサッカー協会は彼にすべてを託した。英国なら彼を解雇するだろうけれど…」と自身がチェルシーの監督を解雇された苦い経験を踏まえ、ドイツサッカー協会の忍耐強さもレーブ監督同様に評価した。

 そして「他の国はドイツの優勝をしっかり分析しなければいけない。彼らの勝利は我々への良いメッセージだ。戦術というものは選手の技術的な進歩などによってめまぐるしく変化する。だから、監督のサッカーに対する信念が大事になるのだ。前述したように彼らは重要な大会で敗戦を経験したが、信念を変えずに今大会で栄光を手にした。それは決して偶然ではない」と再び戦術に振り回されるのではなく、監督の信念をチームに注入することが重要であることを強調した。

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2014年7月16日のニュース