名門の重み知るボバン氏、本田への“毒舌”は期待の裏返し

本田と同じ１０番を背負ったミラン時代のボバン氏

ボバン氏に独占インタビュー

　元ＡＣミランＭＦのボバン氏は現役引退後もイタリアに残り、現在はイタリア衛星放送スカイの解説者を務めている。遠慮なしの発言は有名で、アッレグリ前監督とも試合後のインタビューでテレビ画面を通じ壮絶な口論を繰り広げたこともある。本田にとってボバン氏の今回の評価は、ベローナ戦後の地元各紙同様に厳しいもの。だが、それも名門の１０番を背負った宿命、期待の大きさの裏返しと言える。

　そもそもミランが本田獲得に本腰を入れたのは、昨夏のコンフェデ杯イタリア戦後だったとされる。ザックジャパンは３―４で敗れたものの善戦。本田もＰＫを決めるなど活躍し、それまでの評価が一変した。ミランに加入してわずか３週間足らずで判断を下すのは時期尚早。人によって評価やサッカーの見方も変わる。本田自身もベローナ戦後「まだ５０％」と語っており、地元の評価を見返すチャンスは来るはずだ。

　▽ズボニミール・ボバン　１９６８年１０月８日、クロアチア・イモトスキ生まれの４５歳。８５年にディナモ・ザグレブでプロデビュー。９１年にＡＣミラン入りし、９４年の欧州ＣＬ制覇や４度のリーグ優勝に貢献。９８～０１年には１０番を背負った。クロアチア代表では主将として９８年Ｗ杯フランス大会の３位躍進に貢献した。