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長友W杯予選絶望 左膝半月板損傷、手術避けられず

[ 2013年4月16日 06:00 ]

カリアリ戦の後半、交代でベンチに戻り険しい表情を見せるインテル・ミラノの長友佑都

 インテル・ミラノは15日、日本代表DF長友佑都(26)がミラノ市内の病院で検査を受け、「左膝外側半月板損傷」と診断されたと発表。長友は14日のカリアリ戦で途中出場し約1カ月半ぶりに復帰したが再び左膝を負傷。手術は不可避で、復帰に最低でも1~3カ月かかる見通し。6月のW杯アジア最終予選、コンフェデレーションズ杯の出場は絶望的でザックジャパンにとっては大きな痛手となる。

 一難去ってまた一難。左足首負傷で離脱していたエース本田(CSKAモスクワ)の復帰が近づいてきたザックジャパンだが、今度は不動の左サイドバックの長友を長期にわたり失う可能性が高まった。14日のカリアリ戦で左膝痛を再発。15日にMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受け、外側半月板損傷が判明した。

 長友は2月24日のACミラン戦で左膝を負傷。カリアリ戦は6試合ぶりの復帰戦だった。後半22分に左MFで途中出場。だが、その10秒後に相手選手と接触し、わずか8分間で退いた。自力では歩けず、同僚のカンビアッソの肩を借りてロッカールームに下がった。事態の深刻さをうかがわせていたが、その悪い予感は的中してしまった。

 日本協会の原博実技術委員長はこの日「インテルの選手なので最終的にはクラブの判断」としながらも「本人も最初は(手術ではなく)保存(療法)でやってできると思っていたけど、それでは難しい」と言及。自然治癒の選択は困難で、手術は避けられない状況であることを示唆した。

 今後は緊急帰国して手術する可能性もある。その場合、半月板の損傷度合いにもよるが、復帰まで最低でも1~3カ月、長ければ6カ月かかることもある。3月26日のW杯アジア最終予選ヨルダン戦は1―2で敗れ、長友不在による穴の大きさが浮き彫りになったが、6月の最終予選2試合(4日オーストラリア戦、11日イラク戦)も長友を欠くのは確実となった。W杯前哨戦のコンフェデ杯への出場も絶望的。ザックジャパンが再び窮地に陥った。

 ▼馬渡正明氏(佐賀大医学部整形外科教授、鳥栖チームドクター)半月板は痛めた箇所によって治療方針が変わる。関節に近い位置であれば縫うことも可能だが、基本的には早期復帰のために切除することが多い。切除手術をすれば、復帰までに3カ月程度を要するのが一般的。手術の影響で患部に水がたまったりもするので、今後はケガと付き合っていくことが必要になるだろう。

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2013年4月16日のニュース