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攻撃センスは兄譲り 清武功暉「W杯で同じピッチに立ちたい」

[ 2013年2月21日 13:19 ]

1月の大学選手権決勝・早大戦で、厳しいマークに受けながらもパスを出す福岡大の清武功暉(手前)

J1注目の男 鳥栖MF清武功暉

 1年目からレギュラー獲りに挑むのが鳥栖のMF清武功暉(21)だ。その攻撃力は日本代表の兄・弘嗣(ニュルンベルク)譲り。「昨季の主力が多く残る中で難しいけれど、まずは与えられたポジションでしっかりアピールしたい」と目の色を変えている。

 スタミナと運動量は兄にも負けない。沖縄キャンプはハードトレーニングとなったが「大学時代と同じぐらい。トレーナーさんにケアしてもらって疲れもない」と意に介さず乗り切った。福岡大ではFWでプレーし、09年総理大臣杯で優勝、大学選手権は2度準優勝に輝いた。鳥栖での登録はMFだが「今はどこでもいいのでレギュラーを獲ることが大事」と死に物狂いだ。

 実力は実証済みだ。特別指定選手だった昨年は4月21日の新潟戦で左MFで途中出場し、Jデビュー。絶妙のスルーパスで先制点を導き出し、福岡大の先輩の藤田を「アシストがついてもいいプレー。決定的な力を持っている」と驚かせた。さらに無回転FKも披露するなど、そのセンスは非凡。福岡大の乾真寛監督は「守備の強い鳥栖で攻撃にもう一つ味付けができる選手」と期待を寄せる。

 1学年違いの兄はこれまで「一番近くて一番遠い存在だった」という。だが、同じプロの舞台に立った今は「これまで兄の名前ばかり出ていたけれど、これからは自分の名前をそれ以上に出したい」と誓う。そのためにもレギュラー確保は譲れない。「兄はドイツにいて対戦できないから、自分が日本代表になってW杯で同じピッチに立ちたい」。名前を売った先に、兄との競演を夢見ている。

 ◇清武 功暉(きよたけ・こうき)1991年(平3)3月20日、大分県出身の21歳。大分U―18、福岡大を経て今季プロ入り。特別指定選手だった昨季はリーグ戦2試合に出場。趣味は海釣り。長兄・勇太(27)は九州リーグ新日鉄大分、次兄・弘嗣(23)はニュルンベルク所属。1メートル77、65キロ。利き足は右。

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2013年2月21日のニュース