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2桁得点宣言も出た!大久保、早くも川崎Fの攻撃の軸に

[ 2013年1月27日 06:00 ]

移籍後初の実戦でチーム6得点目を挙げたFW大久保(右)

 川崎Fは26日、1次キャンプ地の宮崎県綾町で日章学園と練習試合を行い、18―0で圧倒。神戸から完全移籍してきた元日本代表FW大久保嘉人(30)も移籍後初めて対外試合で得点を挙げ、早くもチームの軸として活躍を見せた。風間イズムが浸透してきた川崎Fが今季Jリーグの台風の目となりそうだ。

 “名刺代わり”の一発で幸先良く、13年シーズンのスタートを切った。30分×3本の変則の練習試合。主力組が出場し、6―0で快勝した1本目でFW大久保が決めた。

 「最初の試合でこれだけフィットしていればいいんじゃないかな」

 5―0の28分、右サイドで攻撃が展開される中、中央のスペースを見逃さなかった。巧みなフリーランニングでマークを外してペナルティーエリア内に進入し、FWパトリックの右クロスを右足で冷静に左隅に流し込んだ。「みんなボール回しがうまいからね。攻撃は自由にやらせてくれる。楽しい」。高校生相手でも容赦なし。満面の笑みを浮かべた。

 得点だけではない。基本的には右FWのポジションだが、縦横無尽な動きで好機も演出した。17分には中央へドリブルしてマークを引き付け、左サイドに開いたMF中村へスルーパス。チーム5点目となるパトリックの得点を呼び込んだ。パスの出し手にもなれば受け手にもなる。風間監督からは「練習のやり方を聞いただけで、あとは特に何も言われていない」という。選手層や戦術面で問題を抱えていた神戸時代とは違って今は自由を享受し、早くも攻撃陣の軸となっている。

 まだ引っ越し作業が完了しておらず、ホテル住まい。「まだよく分からん」と初めての関東暮らしに戸惑いは隠せないが、風間サッカーへの順応は上々。「個人的には(年間)15得点以上は取りたい。チームとしてボールが持てるからチャンスも多くなる」と神戸時代の08年(11得点)以来5年ぶりの2桁得点への自信も口にする。昨年、川崎Fはリーグ6位の51得点を挙げたが2桁得点はFWレナトのみ。大久保が目標値に近づけば、クラブ史上初のリーグ制覇も見えてくる。

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2013年1月27日のニュース