×

小野 欧州電撃デビュー!途中出場で勝利を“アシスト”

[ 2013年1月27日 06:00 ]

コルトレイク戦で競り合うスタンダールの小野

 横浜からベルギー1部のスタンダール・リエージュに移籍したMF小野裕二(20)が25日のコルトレイク戦で電撃デビューした。後半8分から途中出場すると左MFと2トップの一角でプレー。試合の流れを変え、2―0の勝利に貢献した。日本代表GK川島永嗣(29)も完封。名古屋から移籍の永井謙佑(23)はベンチ外だった。

 念願だった欧州デビューの舞台はいきなり巡って来た。0―0で迎えた後半8分。22日に入団会見を終えたばかりのMF小野がレドニク監督から出場を告げられた。耳をつんざく大歓声、喝采に迎えられ、背番号14はピッチに立った。

 「(監督が)“サーティーミニッツ”って言ってて、30分行くぞなのか、後半30分から行くぞなのか、意味が分からなかったんですけど(笑い)。メンバーに入ったからには準備はできてたんで。デビューできて本当に良かったです」。

 いきなり魅せた。左MFに入ると早速、相手ボールを奪い、チェックに来た相手を華麗にかわす。抜かれた相手が小野を倒しイエローカード。目の肥えた欧州のサポーターをうならせた。それでも「日本と比べれば戦術がアバウトだけど1対1は強い。足が長かったり、そういうところは慣れていければ」と冷静だった。

 終盤には2トップの一角も担い、前線で起点となった。得意のドリブル、スルーパスを繰り出す小野の投入で完全に試合の流れが変わり、終わってみれば2―0。「自分が入って得点も入ったんで良かった。個人的にはもっともっと仕掛けたいですけど」。貪欲な小野は自身に課題を課したが、インパクトを残すには十分な内容だった。

 完封で花を添えた守護神の川島も小野のデビューに目を細めた。「急に出てもやれる力がある。もっと慣れてくれば、凄いアクセントになるんじゃないかな」。永井はベンチ外でスタンド観戦したが、日本人3人を擁するSリエージュの今後が楽しみになってきた。

 【主な日本人の欧州デビュー戦】

 ☆中田英寿(ペルージャ)98年夏に平塚(現湘南)から移籍し同年9月13日、ホームで行われたユベントスとの開幕戦に初先発。後半7分、同14分にゴールを叩き込み衝撃のセリエAデビュー。しかし、チームは3―4で敗れた。

 ☆中村俊輔(レジーナ)02年夏に横浜から移籍し同年9月15日、敵地で行われたペルージャ戦にフル出場。後半14分の初シュートを含め計4本打ったが、惜しくもゴールならず。セットプレーのキッカーを務めチャンスも演出したが0―2で敗れた。

 ☆本田圭佑(VVVフェンロ)名古屋から移籍し、08年1月20日のホームでのPSV戦で後半開始から途中出場。後半30分に約25メートルのミドルシュートを放つなど、攻守に奮闘した。チームは1―1で引き分けた。

 ☆香川真司(ドルトムント)C大阪から移籍し10年8月22日、ホームでのレバークーゼン戦にトップ下で先発。0―2で敗れたが、後半5分の約30メートルのミドルなどチーム最多の3本のシュートを放ち、ビルト紙などからチーム最高の評価を受けた。

続きを表示

この記事のフォト

2013年1月27日のニュース