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復調アピール45分!沢、完全復活へあとは「自信」

[ 2012年6月22日 06:00 ]

<日本1―0スウェーデン>後半、フィッシャー(右)と競り合う(左から)沢、高瀬

スウェーデン招待 日本1―0スウェーデン

(6月22日 イエーテボリ)
 大黒柱がロンドン五輪に向けて手応えをつかんだ。国際親善大会のスウェーデン招待に参加している世界ランク3位のなでしこジャパンは20日(日本時間21日未明)、同4位で五輪1次リーグで同組のスウェーデンと対戦し、FW永里優季(24=ポツダム)のゴールで1―0で勝った。MF沢穂希(33=INAC神戸)は後半から出場。得点に絡まなかったが積極的に動き回るなど、復調ぶりをアピールした。チームは22日に帰国。金メダルを狙うロンドン五輪に向けて、最後の調整に入る。

 自信が芽生え始めた45分間となった。代表復帰となった18日の米国戦から中1日。沢は後半からピッチに入った。試合で初めて上尾野辺とボランチのコンビを組んだため、立ち上がりは息が合わなかった。だが、間合いをつかむと次第に前線への飛び出しが増えた。15分には川澄のパスをペナルティーエリア内で受けてドリブルで突進。シュート直前に相手DFに阻まれたが、今大会で最もゴールの近くに迫った。ロスタイムにはゴール左へ絶妙なパスを供給。川澄が絶好機を外したものの、米国戦ではなかった積極性が形となった。

 「この前よりよくなってきたと思うが、まだまだ」。完全復活ではないものの、復調してきていることを自らも感じていた。57分間の出場だった米国戦に比べ12分短い出場だったが、ボールタッチは前回の37回とほぼ同数の36回。両サイドのタッチラインまでボールを奪いにいくなど、プレーエリアも広がっていた。

 プレー以外でもかつての光景がよみがえった。宮間に代わって出場したため、佐々木監督の指示で昨年9月8日の五輪最終予選・北朝鮮戦以来となるキャプテンマークを巻いた。「私には全然関係ないけどね」と本人は関心を示さないが、指揮官は「前回より彼女らしさが出ていた」と評価。「やっぱりキャプテンマークをつけないとダメなのかな」と続けた。

 良性発作性頭位めまい症からの復帰初戦だった今回はINAC神戸の山田晃広チーフトレーナー(37)が特別に同行。それが心身ともに好影響を及ばしたことを考慮し、協会はチームとは別行動ながらロンドン五輪の同行も認める方針だ。後はコンディションさえ上げればプレーに支障はない。

 「これまで大きい大会で絶対結果を残してみせると思ってやってきた。今までは自信がなかったけれど、自信を取り戻せば自分らしいサッカーができる」。ロンドン五輪まで1カ月余り。不安を解消した沢がここからギアを入れ替える。

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