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佐々木監督極秘視察!岩渕 天才ドリブラー復活の突破

[ 2012年4月9日 06:00 ]

岩渕が帰ってくる!天才ドリブラーは15日のなでしこリーグ開幕に間に合った

練習試合

 右第5中足骨骨折で戦列を離れていた日テレのFW岩渕真奈(19)が8日、東京Vグラウンドで行われた国学院久我山高との練習試合で先発出場。前半45分のみの出場だったが、サッカー女子日本代表の佐々木則夫監督(53)が極秘視察する中、軽々なドリブル突破を披露した。岩渕は15日のなでしこリーグ開幕戦へ順調な仕上がりを強調。ロンドン五輪では天才ドリブラーの本領発揮の場となりそうだ。

 ニックネームは「マラドーナ」から引っかけて「マナドーナ」。なでしこジャパン屈指のドリブラーが躍動するたび、サポーター席から視察する佐々木監督が安どの表情を浮かべた。リーグ開幕1週間前。岩渕が体格に勝る男子高校生を軽快な身のこなしで翻ろうする。前半10分、相手DFの間を突破し滑り込みながら右足でシュートを放った。1月に骨折が判明し手術を受け全治3カ月と診断された。今も患部にはボルトが残るが、影響を感じさせない動きを披露した。

 懸命のリハビリで1日の練習試合で実戦復帰し、この日はまだ2試合目。それでも佐々木監督は収穫ありを強調した。リハビリ中の3月19日にも視察に訪れている指揮官は「(岩渕は)リハビリを乗り越えて順調に来ているようですね」と声を弾ませた。

 世界一となった昨年のW杯メンバー。1次リーグ初戦のニュージーランド戦で見せた40メートルドリブル突破など、岩渕は五輪で金メダルを狙う上でも欠かせない存在だ。本人は「(なでしこリーグの)開幕に合わせてやってきた。もっとやれると思う部分もあったが、コンディションは上がってきている」と15日の福岡とのリーグ開幕戦を視野に入れている。もちろん、その先にあるのはロンドン五輪。「(代表は)目指さなきゃいけないところ」と話し、試合後には佐々木監督からコンディションについて問われると「大丈夫です」と即答した。

 ケガの影響で、なでしこジャパンが参加したアルガルベ杯やキリンチャレンジ杯は欠場。新戦力が活躍する中、出場できないもどかしさもあった。それでも「(テレビで)応援しながら、自分が入った時のことを考えていた。客観的にチームを見ることができて、いい経験になりました」とどこまでも前向きだ。天才ドリブラーの完全復調こそが金メダルへの最短距離。岩渕を含め、誰もがそう感じている。

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2012年4月9日のニュース