×

ACLに続きまた…王者柏 守乱3失点ドロー発進

[ 2012年3月12日 06:00 ]

<柏・横浜>前半7分、大黒に1-1となる同点弾を許す

J1第1節 柏3―3横浜

(3月11日 柏)
 昨季J1王者の柏はホームで痛恨のドロー発進となった。前半3分にU―23日本代表DF酒井宏樹(21)が先制したが、得点するたびに横浜に追いつかれ、後半ロスタイムの失点で3―3で引き分けた。7日のACL1次リーグ初戦のブリラム(タイ)戦に続く3失点。守備の不安を露呈した開幕となった。

 つかみかけた白星が滑り落ちた。3―2の後半ロスタイム、スローインから同点弾を許した。3度リードを奪いながら、守りきれずに引き分け。大谷は「勝ち点2を失った気持ちの方が強い」と唇をかんだ。

 始まりは圧巻だった。前半3分、FKから最後は酒井が右足を振り抜いて先制。U―23日本代表でも活躍する右サイドバックのJ1初ゴールがチームを乗せた。同7分に同点とされたが、5分後に今度は日本代表の田中が追加点を奪った。王者の強さを見せつけ、サポーターを熱くさせた。

 だが、最後まで自分たちのリズムを保てなかった。横浜にDFの裏のスペースに蹴り込まれると、ボールを奪ってからも相手に合わせて攻め急いでしまった。「リードしているときに、ペースを合わせず、もっと自分たちのサッカーができたと思う」と近藤。試合巧者は十分にコントロールできず、最後まで激しい攻防が続いた。終わってみれば7日のACLブリラム戦に続く3失点。連覇に向け、守備に不安を残す内容となった。

 ネルシーニョ監督は「3失点目は不注意もあったが相手の諦めずに戦う姿勢を称えたい。100%ではないが、柏らしさは出せた」とプラスに捉えたが、ホームで勝ちきれなかったという印象の方が強い。次戦は17日のアウェー浦和戦。3日の富士ゼロックス・スーパー杯から9日間で3試合をこなしてきた王者は、もう一度スイッチを入れ直さなければならない。

 <昨季は持ち味堅守でV>昨季リーグ王者・柏が今季はドロー発進。酒井の先制点から計3度リードしながら勝てなかった。昨季の柏は試合中に一度でもリードしたのが24試合。そのうち追いつかれたのは6月22日のG大阪戦(●2―4)7月23日の鹿島戦(○2―1)の2度だけ。その後に勝ち越した鹿島戦を含め23試合で勝利し、堅守が優勝につながった。追いつかれたケースが昨季は2度しかなかったのに今季は開幕戦でいきなり3度も追いつかれて引き分け。負けはしなかったが、連覇は容易でない。

続きを表示

この記事のフォト

2012年3月12日のニュース