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沢が導いた12年初ゴール…ロンドンへ弾みのV!

[ 2012年1月3日 06:00 ]

<サッカー女子日本選手権決勝 INAC神戸・新潟>前半44分、INAC神戸・沢(中)がボールを持ち込んだところに南山(手前)が走り込みゴールを決める

全日本女子選手権決勝 INAC神戸3―0新潟

(1月1日 国立)
 沢で2012年の幕が開いた。INAC神戸は前半44分、MF沢穂希(33)のアシストで先制すると波に乗り3―0で初の決勝進出を果たした新潟に圧勝。大会連覇でリーグ戦との2冠に花を添えた。なでしこジャパンの主力選手を多く抱えるチームは無敗で今季を締めくくるとともに、ロンドン五輪イヤーの初戦で最高のスタートを切った。

 沢が体を張って連覇の扉をこじ開けた。前半44分、MF池笑然(チソヨン)のFKに反応し、裏を抜け出してボールを受けた。ディフェンスに足を引っかけられ転倒しかける。しかし、ひるまずにゴール前へと突進。混戦となったところで、沢から託された南山が先制弾をゴール左へと流し込んだ。

 なでしこジャパンの顔、沢が導いた12年初ゴール。「“ファウルだよ”と思ったら、南山が決めてくれた。先制点を取ってから落ち着いて良かった」。チームはリーダーのチャンスメークから、一気にリズムをつかんだ。後半6分に高瀬がダイレクトボレーで追加点を奪うと、同25分は田中がヘディングシュートでダメ押し弾。なでしこジャパンの2人が決め、大会連覇とリーグ戦との2冠を達成した。

 リーグ戦、W杯、ロンドン五輪最終予選を全力で駆け抜けたシーズンだった。常に中心であり続けた沢は「結果を求めてきた一年だった。さすがに疲れています。ちょっと休みたい」と言葉に実感をこめる。だが、立ち止まっている暇はない。今月下旬にはリーグ戦連覇のシーズンに向け始動。リーグ16試合で4点、今大会4試合で0点に終わった反省から、「今は守備的な位置にいるから、前に行くことができない。もっと得点に絡みたい」と課題を挙げる。

 その先には7月開幕のロンドン五輪があることは言うまでもない。「一年の締めくくりでもありスタートでもある。ロンドンまであと半年ですから」。自信満々に前を向く姿が頼もしい限りだ。

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2012年1月3日のニュース