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ザックジャパンちゃっかり “劣悪ピッチ”直前体感できた

[ 2011年11月11日 06:00 ]

凹凸なんの!!本番会場で日本代表イレブンはピッチ状態を確認しながらアップ

W杯アジア3次予選C組 日本―タジキスタン

(11月11日 タジキスタン・ドゥシャンベ)
 日本代表は11日、アウェーでW杯アジア3次予選のタジキスタン戦に臨む。

 試合会場のピッチ状態は劣悪を極め、両チームの前日練習は別会場で行うはずだった。ところが、決定権のあるマッチコミッショナーが降雪で現地到着が遅れるアクシデント。アルベルト・ザッケローニ監督(58)はちゃっかり試合会場で練習し、無事リハーサルを完了した。日本とウズベキスタンがともに11日の試合に勝てば、両チームの最終予選進出が決まる。

 試合前日だというのに、ピッチに足を踏み入れた日本代表はひたすら下を向いていた。敵地ドゥシャンベでは数日前から11月では10年ぶりの雪が降り、試合会場となるセントラル・スタジアムのピッチは積雪などで劣悪を極めた。

 9日の日中の気温は2度前後だったが、この日は17度まで上昇。約30センチも積もっていた雪の代わりに姿を現したピッチはいたるところがはげ上がり、午後2時(日本時間午後6時)からの公式練習では、最初に10分以上かけて芝生の確認作業に追われた。

 悪コンディションでの戦いに慣れているタジキスタン代表は別の会場で前日練習を行った。地の利を味方にして試合を有利に運びたい思惑もあり、タジキスタン協会幹部は前日までに「ピッチ状態を少しでも良くするために公式練習は別会場になる」と説明。日本にとっては不利な条件をのまされるところだったが、思わぬ天の恵みがあった。

 実は公式練習場の最終決定権を委ねられているベトナム人マッチコミッショナーが現地入りできないアクシデントに見舞われていた。この日、空路でドゥシャンベ入りする際に、雪の影響で経由地のウイグル自治区ウルムチで足止めを食らったことが判明。通常はマッチコミッショナーが試合会場を見た上で前日練習をできるかどうかの判断を下すが、練習前に現地入りできず視察が不可能。それを知ったザッケローニ監督がすぐに「実際にピッチで練習して戦い方の指示を出したい」と要望し、それが受け入れられた。

 10月11日ホーム・タジキスタン戦は8―0で大勝しており、環境面が最大の敵になることは明白。マッチコミッショナー足止めという雪によるアクシデントがザックジャパンにとって思わぬ追い風となった。

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