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メッシ対策実らず…マンU指揮官「抑えきれなかった」

[ 2011年5月30日 06:00 ]

<バルセロナ・マンチェスターU>渋い表情で引き揚げるルーニー(左)と朴智星

欧州CL決勝 マンチェスターU1―3バルセロナ

(5月28日 ロンドン)
 またも完敗だった。0―2で敗れた09年決勝に続き、宿敵の前に屈したマンチェスターUのファーガソン監督は「バルセロナは私が監督として対戦した中で最強のチーム。完敗だ」と脱帽。試合後は相手指揮官と笑みすら浮かべて握手をかわし、「世界一のチーム」と称えるしかなかった。

 エースの一発も空砲に終わった。1点を追う前半34分。ルーニーがMFギグスとのワンツーから右足を振り抜き、ゴール左上へ鮮やかに同点弾を突き刺した。しかし、その後は完全にボールを支配されて防戦一方。指揮官は「メッシを抑えきれなかった」と“秘策”が相手エースに効果がなかったことを認めた。

 “雪辱戦”に向けて2年前の決勝戦をチーム全員でビデオ観戦し、メッシのゴールを含め2失点した守りの改善点を確認。守備陣にはiPadでメッシのプレー映像を見せて研究させ、控えのポルトガル代表MFナニを“仮想メッシ”に見立てて戦術練習を重ねた。それでも決勝点を許すなどメッシを止められず、準決勝までの12試合でわずか4失点だった堅守はずたずたに引き裂かれた。

 “アジア人初のCL制覇”の夢も消えた。元韓国代表MF朴智星は先発フル出場したがシュート0本で不発。前半6分にメッシからボールを奪うなど守備で奮闘したが及ばなかった。優勝した08年決勝はベンチ外で、先発した09年決勝と同じ屈辱の結末。CL決勝に出場して優勝というアジア人初の快挙をまたも逃し、ルーニーらとともに無言で会場を後にした。

 直前の24日には37歳ギグスの不倫が表面化。ベテランの騒動が決勝戦に向けた準備に水を差す結果になった。最近4シーズンで3度の決勝進出でバルセロナに2連敗。69歳の老将は「簡単ではないが、挑戦し続ける」とリベンジを誓った。

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2011年5月30日のニュース