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若さを露呈…C大阪、初の海外国際試合で完敗

[ 2011年3月17日 06:00 ]

試合前、東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげるC大阪イレブン

 ACL1次リーグG組 C大阪0-2山東魯能

(3月16日 山東省体育場)
 若さを露呈して負けた…。G組のC大阪は16日、敵地でアジアチャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグの山東魯能(中国)戦を戦い、0―2で敗れた。勢いに乗る相手に対し、自慢の守備が前半だけで2失点。クラブ史上初の海外国際試合で勝ち点を得ることはできなかった。前日15日はG大阪が天津に敗れており、大阪の誇る2クラブが共倒れの形となった。
【試合結果 ACL1次リーグG組】

 だれもが同じようなフレーズで試合を振り返った。06年ドイツW杯を経験した主将のDF茂庭は「試合前からみんないつもと違う感じだった」と首をかしげ、U-22代表MF清武も「負ける相手ではなかったけど、スタジアム全体が一体感があって圧迫された」と、うつむいた。鹿島時代にACLを経験したMF中後も「審判も含めて国際試合はこういうものという話はしていたんだけど」と唇をかんだ。

 自滅…。レーザービーム攻撃やペットボトルの投げ込みを受けた前日のG大阪と違い、C大阪に対しては“アウェーの洗礼”は皆無だった。クラブ初の国際試合アウェー戦は相手ではなく、自分たちに負けて終わった。

 前半早々に昨季中国リーグ王者の強烈なパンチを食らった。ロングボール主体の戦術に適応できない。DF上本は「相手をリスペクトしすぎてしまった」と開始早々から受けの姿勢に回ってしまったことを反省した。そして山東選手が倒れるたびにファウルを取る主審の笛。ある選手は「あれが国際審判なの?もっとしっかり判定してほしい」と不満を述べた。イライラは募り、前半22分にCKから山東DFレナトに押し込まれて失点。同33分にも右サイドを崩されて決定的な2点目を奪われた。

 東日本大震災の被害で多くの国内スポーツが自粛、中止をしている。その中でJクラブではG大阪とC大阪だけが公式戦を開催できた。レヴィー・クルピ監督は「被災者の方々を励ますために全力で戦う」と話し、試合前には黙とうをささげ、左腕に喪章を巻いて臨んだ。しかし待っていたのは、日本勢2連敗という厳しい現実。やりきれなさが残った。

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2011年3月17日のニュース