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“経験者”ゼロ フランス代表新監督 前代未聞の策で出直し

[ 2010年7月27日 16:00 ]

記者会見するフランスのブラン新監督

 サッカーのW杯南アフリカ大会で内紛騒ぎを起こした上、1次リーグ敗退を喫したフランスが、前代未聞の策に乗り出した。同大会後に就任したブラン新監督は、けじめをつけるためにW杯代表を一人も選出せずに8月の初陣に臨む。

 前回準優勝の実績を引っ提げて臨んだW杯だったが、ドメネク前監督に暴言を吐いたとしてアネルカをチームから追放。これに選手が抗議して練習をボイコットする泥仕合になった。1次リーグ最終戦は主力のほとんどが先発落ちして完敗し、国内で政界からも「恥さらし」と非難された。
 ブラン監督の提案を受け、フランス連盟は23日、アウェーで8月11日にノルウェーと対戦する親善試合のメンバーにW杯代表の全23選手を出場させないことを決めて発表した。ブラン監督とは1998年W杯で優勝した代表の同僚で、昨季のフランス1部リーグを制したマルセイユのデシャン監督は「無秩序状態の代表チームに対し、最初に威厳を示す必要があった」と支持した。
 ただ、懸案事項はまだある。次世代を担うと期待されながらW杯代表から漏れたベンゼマ(レアル・マドリード)は今回の除外対象になっていないが、未成年の買春に関与した疑いで警察当局の取り調べが続いている。ブラン監督が代表チームの立て直しに徹し、醜聞に揺れるストライカーの招集を見送るのか。8月5日のメンバー発表が注目される。(共同)

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2010年7月27日のニュース