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異例の2年契約 熊本移籍のMF藤田から学べ 

[ 2009年2月6日 08:14 ]

J2熊本に入団した藤田俊哉(中央)。左は岡英生社長、右は池谷友良ゼネラルマネジャー

 「早くみんなと懸命にサッカーをしたい」と快活に語る表情は少年のように輝いていた。サッカーの元日本代表MFで2001年Jリーグ最優秀選手の藤田俊哉(37)がJ2熊本に入団した。自らの経験と技術をJ2で2シーズン目の新鋭クラブに注ぎ込む。

 J1磐田で3度のリーグ制覇に貢献。オランダでもプレーした名手も、昨季はJ1の名古屋で出場わずか8試合で戦力外通告。「一日も早く次のチームを探したい」と考えていた際、いち早く声を掛けてきたのが熊本だったという。
 藤田は身長174センチ、体重64キロの細い体でJ1歴代2位の419試合出場の実績を築き上げた。熊本の総監督を兼務し、藤田獲得に奔走した池谷友良ゼネラルマネジャー(GM)は「選手たちには彼がなぜこの年までやれるのかを感じとってほしい」とお手本役を期待する。
 元日本代表の補強は将来のJ1昇格を見据えた戦略の一つ。岡英生社長は「昇格に向けては彼の人脈も生かせるかもしれない」と、選手補強に関する利点や現役引退後の指導的役割も想定して契約したことを明かした。
 単年契約が主流のJリーグで、35歳以上では異例ともいえる2年契約。背番号28の2と8を足せば藤田が長年背負った背番号の10となる。華々しい現役生活の集大成を迎えようとしている大ベテランは昨季12位だった熊本のカンフル剤となるか。

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2009年2月6日のニュース