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岡ちゃん 反省も「一番いい勝ち方かも」

[ 2008年9月8日 06:00 ]

中村憲(左)に指示を出す岡田監督(中)

 【日本3―2バーレーン】1点差での逃げ切りが決まると、岡田監督はスタッフや選手とガッチリ握手をかわした。「勝ち点3を獲れたことを素直に喜びたいと思います」。初戦を前に自ら「背水の気持ち」と口にし、半袖シャツとスラックスで指揮を執った指揮官は、額に汗をにじませながら喜びを口にした。

 現地入り後のミーティングで「大和魂を見せてくれ」と語りかけた岡田監督の思いは選手に伝わった。3次予選の2度の対戦で1点しか奪えなかった相手から3点。気温35度、湿度60%を超える蒸し暑さの中、意思が統一された試合運びを見せた。3次予選のようなロングボールにてこずる場面はなく、逆にセカンドボールを拾ってから早い攻守の切り替えを見せて圧倒。中村のFKでリードすると、冷静なボール回しで体力消耗を避ける余裕も生まれた。国内合宿最終日の1日、流通経大に練習試合で敗れるぶざまな姿をさらしたチームは、4日間で見違えるようにまとまった。
 最終予選の難しさも、あらためて思い知らされた。3―0から終盤に2失点。「あたふたした。交代で入った選手の役割が徹底できていなかった。ちょっとでも気を緩めると、こういうことになる。サッカーは恐ろしいものだと思った」。自身の交代策も含めて課題が残ったが、勝って反省できるのは救いだ。「一番いい勝ち方かもしれない。得失点差以上に得るものがあったかも」。アジア予選が現行のシステムとなってからは、最終予選初戦の結果がW杯に直結。引き分けたオフトジャパンは出場権を逸し、勝った加茂ジャパン(のちに岡田ジャパン)とジーコジャパンは本大会切符を手にした。「次はホームなので勝ち点3を取りに行く」。吉兆の白星を手にした岡田ジャパンが、南アへの道を突き進む。

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2008年9月8日のニュース