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カーママ「自爆」格下・韓国に黒星発進

[ 2014年2月12日 05:30 ]

<日本・韓国>喜ぶ韓国チームを背にガックリの小笠原(手前)

ソチ五輪カーリング女子1次リーグ初戦 日本7―12韓国

(2月11日 アイスキューブ・センター)
 試練の船出だ。女子1次リーグ初戦で世界ランク9位の日本(北海道銀行)は11日、アイスキューブ・センターで同10位の韓国に7―12で敗れた。セカンドの小野寺佳歩(22)がインフルエンザに感染し、前日にチームを離脱。02年ソルトレークシティー、06年トリノに続き3度目の五輪出場となったスキップの小笠原歩(35)も重要なショットを決めきれず、今大会出場国で唯一の格下に敗れる厳しいスタートになった。

 日本の命運を握ったショットは、わずかにコースを外れていた。3点を追う最終第10エンド。小笠原のラスト1投は、韓国のストーンをダブルテークアウトし、自らのストーンを残す高難度のものだった。狙い通りに決まらず、韓国に5点差の敗戦。1児のママになって夢舞台に帰ってきた35歳は、「最後の最後でみんなを救えなかった。自爆というか、緊張なのか、みんなショットが安定していない」とサバサバした表情で振り返った。

 初戦を前に、チームにアクシデントが襲った。体調不良で前日(10日)の練習を回避したセカンドの小野寺が、同日夜になってインフルエンザに感染していることが判明。「小野寺の分も4人で戦おうという話をした」と小笠原は明かすが、セカンドは攻守において重要なポジション。「重点的にやってきた彼女(小野寺)が抜けるのは大きな穴」と小笠原。代役の吉田は、公式戦では一度もセカンドを務めたことがなく、ぶっつけ本番だった。

 選手村で小野寺と同部屋だった吉田は、第4エンドの第1投が相手ストーンに当たらずに通過するなど、ミスが目立った。吉田は「(小野寺が)いない状況を想定していた」と言うものの、いきなりの夢舞台で役割を果たせない。「日本代表なんで、ミスは避けないと」と厳しい小笠原も、第6エンドのラストショットがハウスの手前で止まってしまい、韓国に3点を献上。「あれは私のミス。大きなスコアになるのは仕方がない」と自嘲気味に振り返った。

 今大会出場国中、唯一、世界ランクが日本より下だった韓国に敗戦。3度目の五輪の小笠原は自身初の白星スタートを誓っていたが、厳しい現実を突きつけられた。「私がみんなの背中を、いい意味で押してあげたい」と35歳は気合を入れる。まだ戦いは終わらない。夢舞台を知る司令塔が、チームを鼓舞した。

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2014年2月12日のニュース