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福島200も惨敗 残る400リレーにも不安

[ 2012年8月8日 06:00 ]

女子200メートル予選、準決勝進出を逃し、悔しそうな福島千里

ロンドン五輪陸上

 女子200メートル予選が6日に行われ、3組で登場した福島千里(24=北海道ハイテクAC)は24秒14の7着に終わった。自己ベストから1秒25も遅く、ショックの色を隠せない表情だった。3日の100メートルに続く予選落ちで、64年東京五輪以来、48年ぶりの出場となる9日の女子400メートルリレー予選にも不安が残った。

 得意種目だったはずの200メートルで惨敗。福島はあふれそうな涙を必死にこらえたが、言葉に詰まり、次第におえつを漏らした。「いろいろやってきたことの半分ぐらいしか出せなくて…」

 スタートのピストルへの反応時間は0秒141で予選3組のトップ。しかし、好調時にコーナーで見せる滑らかな加速は影を潜めた。カーブを出たところで遅れ、直線で3人に抜かれて24秒14の7着。自己ベストから1秒25も遅く、高3で出した06年高校総体の23秒81よりも遅かった。

 予選全体で見ても52人中47番目のタイム。「想像していたよりも全然な感じがする。何でこうなっているのか、ここで答えられないのはダメなのかなと思う」。今春には2度もぎっくり腰になり、さらにスパイクシューズをカーボン素材のものに替え、合わずにフォームを崩した。そんな苦悩する今季を象徴するレースとなってしまった。

 「1本でも多く走りたい」と臨んだ2度目の五輪も、残るは女子400メートルリレーだけ。9日から予選が始まるが、世界ランク13位で出場権を手にした日本が、8枠の決勝に進出するためにはエースの底力が絶対に必要。同リレーではコーナーを走る第3走者を務める。福島のコーナーの走りには定評があり、北海道ハイテクACの中村監督も「世界でも屈指の3走」と奮起に期待する。

 「口は災いの元なので、悪いことを言わないようにしたい」。次こそ日本短距離界の“女王”の意地を見せたい。

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2012年8月8日のニュース