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女子78キロ超級の杉本 左肩亜脱臼で五輪へ出遅れ

[ 2012年6月9日 06:00 ]

柔道女子78キロ超級五輪代表の杉本美香

 柔道女子のロンドン五輪代表7選手を含む全日本女子強化合宿が8日、佐賀県嬉野市内で公開された。78キロ超級の杉本美香(27=コマツ)が合宿直前に左肩の亜脱臼を発症し、別メニュー調整。代表が出そろって2度目の合宿で「全体的に心と体の準備ができているし、稽古内容は満足」とした園田隆二監督も「(先月の選抜体重別前に右膝を痛めた78キロ級の)緒方と杉本は心配。これ以上ケガされると、という部分もある」と厳しい表情を浮かべた。

 出稽古先の日体大で男子学生相手に乱取りを繰り返しているうちに「左肩がずれる感じになった」と杉本。この日も打ち込みや基礎トレーニングだけのメニューで、実戦形式の練習は「(12日までの)合宿後半にできれば」という状態は決して楽観できない。それでも過去に両膝などの手術から再起してきた10年世界選手権の2冠女王は「練習ができていなくても違うことで(調子は)上げていける。試合日は待ってくれないので自信を持って五輪に行けるように調整していきたい」と開き直りを強調した。

 ≪松本薫、持久力女王≫この日の午後の練習前には選手の持久力を数値化するために、初めてシャトルランを実施。57キロ級代表の松本薫が参加選手中最高の125回を記録した。曽我部晋哉コーチによると一般女子の場合は85回が10点満点の評価となり、125回は男子の満点クラスで大学生のバスケットボール選手級。「小さい頃からずっと走り回ってたので、柔道をやってなかったら走る仕事をしていたと思う」という天然娘の真骨頂となった。

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2012年6月9日のニュース