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仕上がり上々!及川 連日の34秒台マーク

[ 2010年2月2日 06:00 ]

カルガリーで記録会に出場し、500メートルで34秒95をマークした及川佑

 男子500メートル日本記録保持者の及川佑(29=びっくりドンキー)が1月31日、カナダ・カルガリーで行われている男女混合記録会に参加。34秒95で日本人トップのタイムをマークし、メダル獲得へ上々の仕上がりを見せた。前日途中棄権した加藤条治(24=日本電産サンキョー)は35秒04とまずまず。スーパー中学生の高木美帆(15=北海道・札内中3年)は疲労のため記録会に参加しなかった。

 前日の34秒59には及ばないものの、及川が連日の34秒台となる34秒95をマークした。「きょうは頭と体の感覚が違った。コーナーの入り方をやりたかったけどできなかった。アウトエッジ(外側)に(体重が)乗ってしまう」と苦笑いで反省ばかりが口をついたが、これも高いレベルを目指しているから。五輪前最後の追い込みの合宿中で、体調がベストではないことを考えれば十分な結果。日本記録保持者の力を証明した。
 あと一歩でメダルを逃したトリノ(4位)の雪辱を期す今大会。合宿中もスケートのことが頭から離れない。気分転換に「アメトーーク」や「あらびき団」など、持参したお笑いDVDを見ている最中でも「ふっとスケートのことが気になって」自分の滑りを集めたDVDへ切り替えることがあるという。34秒27の日本記録をマークした昨年12月のW杯ソルトレークシティー大会(米国)の滑りなどを見て、1つ1つその場で疑問を解消し、翌日の練習につなげている。「技術うんぬんじゃなく、体の切れだったりするんですよ」。寸暇を惜しんで微調整にかけている。
 世界でも屈指のスタートダッシュと、行動でチームを率いる男子チーム主将としてのキャプテンシーは、無名だった4年前に比べ、ぐんぐん存在感を増している。「五輪は普通の大会とは別物。今までの成績にとらわれず、全員が速いんだという気持ちでいきたい」と表情を引き締めた29歳は、メダル奪回を目指す“チームジャパン”のお手本となるはずだ。

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2010年2月2日のニュース