【多摩川・PG1ヤングダービー】近江 G1初制覇!デビュー11年10カ月 最高の形でヤング卒業

[ 2022年9月26日 05:00 ]

G1初優勝を飾り、トロフィーを手にする近江
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 ボートレース多摩川のプレミアムG1「第9回ヤングダービー」は25日、12Rで優勝戦が行われた。1号艇の近江翔吾(29=香川)がトップスタートから逃げ切り、ヤングラストイヤーで待望のG1初制覇。優勝賞金1100万円と、SGボートレースクラシック(来年3月16~21日、平和島)の出場権を獲得した。上條暢嵩が2着、仲谷颯仁が3着に入った。史上初の大会連覇を狙った羽野直也は4着だった。

 近江はエース22号機の後押しを受け、予選2日目から5連勝で優勝戦1号艇を獲得。「ここで勝たなきゃ意味がないんです」。レース前、自らを鼓舞するように口にした強い決意。その気迫が伝わるコンマ05のトップスタートだった。イン先マイで中村日の差しも、2周2Mで一気に差を詰めてきた末永も退け、G1タイトルをもぎ取った。

 来年2月18日で30歳。デビューから11年10カ月。今節では登録番号も上から2番目。G1タイトルに懸ける思いは強かった。45回目のG1出場に「そんなに走らせていただいてるんですね。でも成績が伴ってない。ただG1に行ってるだけ。デビューから12年近くたって何をしてるんだって思っている」。近年はトレーニングの質を見直すなど意識を変えて取り組んできた。今節は初日に6着を獲った後、いつもなら引きずってしまいそうな気持ちをうまく切り替えられた。メンタル面でも成長を見せた。

 ただレース内容には反省しきり。「1Mの出口でかなり(舟が)浮いてしまった。自分が失敗。差されるのも覚悟しました。差されなかったのはエンジンのおかげ。(22号機は)エース機だと思います」。次は自分の力で。さらに上に行くための課題も見えた。

 SGクラシックの出走権を獲得。「片岡(雅裕)さんのSG優勝(8月浜名湖メモリアル)が凄くうれしかった。自分も続きたいと思っていた」。香川の先輩がつくった勢いに乗った。これで賞金ランクも44位まで浮上。クラシックの前に、楽しみなSG初出場は年末の大村グランプリシリーズになる可能性も出てきた。「圏内にいるのならば、出られるように賞金を積みたい。まずは、まるがめの周年(11月12~17日)。リズムを上げていけるようにしっかり頑張りたい」。最高の形でヤングを卒業。もう一段上のステージへ。力強い一歩を踏み出した。

 ▽ヤングダービー優勝戦VTR 進入は123/456。インからコンマ05のトップスタートを決めた近江が先マイ。そのままゴールへ進むも末永が猛追。最終Mで近江に迫ったが、振り込んで後退した。羽野は末永をよけ切れず、上條、仲谷が舟券圏内に浮上した。

 ◇近江 翔吾(おおみ・しょうご)1993年(平5)2月18日生まれ、大阪府出身の29歳。香川支部の107期生として10年11月のまるがめでデビュー。13年12月の鳴門一般戦で初優勝。通算13V。同期は石倉洋行、藤原菜希、松尾夏海ら。1メートル67、52キロ。血液型O。

 《次走》優勝した近江翔吾は10月2日からの住之江スポニチ杯で市川哲也、大峯豊、池永太らと優勝を争う。中村日向、末永和也は29日からのからつルーキーシリーズで豊田健士郎、小池修平、新開航らと対戦。羽野直也は10月11日からの平和島G1トーキョー・ベイ・カップで原田幸哉、瓜生正義、毒島誠ら強豪が相手。上條暢嵩は10月2日からのびわこG1びわこ大賞で松井繁、菊地孝平、井口佳典らが参戦。仲谷颯仁は10月2日からの浜名湖一般戦で吉川喜継、渡辺優美、佐藤隆太郎らと相まみえる。

 《目標達成》ヤングダービーの節間売り上げは76億2079万2400円。目標の70億円を大幅にクリアした。

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