【根岸S】キッキング調子MAX!連覇へ軽快ラスト12秒4

[ 2020年1月30日 05:30 ]

単走で追い切るコパノキッキング(撮影・亀井 直樹)
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 G1フェブラリーSの前哨戦「第34回根岸S」の追い切りが29日に行われ、昨年覇者コパノキッキングが栗東CWコースで冷静な走りを披露。藤田菜七子(22)からの乗り替わりとなるオイシン・マーフィー(24)は、昨年の同レースで好リードを見せた名手。次に控える大舞台に向けて万全の態勢を整えた。

 仕上げ人が完璧に仕事をこなした。午前8時40分。静かなCWコースに主役コパノキッキングが姿を見せた。周りには誰もいない。気性的な問題から陣営は意図的に、この時間帯に稽古をつけている。毎回、レース直前の追い切りに騎乗している上山助手が経緯を説明した。

 「気の入りやすい馬なので他馬がいない時間帯でテンションを上げないように。リラックスして走らせることを心掛けています」

 計算通りだ。道中でイレ込むこともなく、滑らかなフォームで気持ち良さそうに走る。向正面を過ぎて3角へ。そこで鞍上が合図を仕掛けた。さすがは重賞勝ち馬。瞬時にトップギアに入り、直線でも脚色は鈍らない。6F81秒2~ラスト1F12秒4でフィニッシュした。

 「良かったと思います。折り合いはつきましたし、しまいも馬場を考慮すれば、しっかり走れていました」

 昨年は7戦全て重賞で3勝、2着2回、3着1回の好成績。菜七子の重賞初勝利(東京盃)、JRA重賞初勝利(カペラS)などシンデレラストーリーの相棒として注目を集め続けた。上山助手は愛馬の長所を「毎回、乗っていて感じるんですけど、調子が悪い時がないんです。確かに能力が高いこともあると思いますが、それをいつも出し切れるのは凄い。調子の波があまりないことが、この馬の長所ですね」と話す。その言葉通り、20年始動戦に向けても至って順調に来ている。

 今回は名手・マーフィーと1年ぶりのコンビ復活。村山師は「フェブラリーS(2月23日、東京)に向けて、いい競馬ができれば」と抱負を語った。圧倒的な強さで連覇を果たし、今年はG1制覇という新たな物語をつくり上げる。

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2020年1月30日のニュース