【桜花賞】国枝師 アーモンド末脚に驚き「予測以上のギア」

[ 2018年4月5日 05:30 ]

<桜花賞>アーモンドアイの追い切りを終え笑顔の国枝師(右)とルメール
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 G1開催週の新企画「インタビュールーム ウマい話あり」は18年クラシック初戦の桜花賞をアーモンドアイで狙う国枝師の胸の内に迫った。

 ――アーモンドアイは濃霧の中での最終追い切りとなったが…。

 「スタンドからでは何も見えないので内馬場からゴール前の走りを確認した。いい動きで、ルメールも納得してくれた。人馬ともハッピーだった」

 ――前走・シンザン記念では後方から次元の違う末脚で牡馬勢を一蹴した。

 「男馬相手に初の重賞であのパフォーマンス。デビュー当時から瞬発力があったがあれほど切れるとは思わなかった。予測していた以上のギアを持っている」

 ――前走からの変化は?

 「体重は変わらないけど、背が少し伸びたよね。要するにキ甲(首と背の間の膨らみ)が抜けてきた。成長している」

 ――トライアルに見向きもせずシンザン記念から3カ月の休み明けだが…。

 「このローテはシンザン記念の直後に決まった。休み明けは苦にしない。現に休養明けで結果を出してきた。デビュー戦から2戦目まで2カ月、シンザン記念まで3カ月の間隔を空けてきたからね。トライアルを使ってカリカリするよりもいい」

 ――3冠牝馬のアパパネはトライアル(チューリップ賞)から桜本番に向かったが。

 「アパパネは男馬みたいだった。使わないと太るから本番前にひと叩きが必要だった。こちらは牝馬らしい牝馬だからね」

 ――そのアパパネとは性能も違う?

 「アパパネがナタの切れ味なら、こちらはカミソリの切れ味。牝馬らしい切れがあるよね」

 ――アーモンドアイもアパパネ級?

 「G1を5つも獲ったアパパネと一緒にするのは早過ぎるよ。ひょっとしたらG1を勝てるところまで行けるのかな、という段階」

 ――勝てば11年のマルセリーナ(エルフィンSから中63日)を抜き、前走との最長間隔Vになる。

 「まあ、今年は1頭凄いのがいるから。アパパネの時みたいな自信はないよ」

 ――ラッキーライラックについて。

 「ぽんぽんと大きいレースを勝ってきた。うちのは胸を借りる立場。No・1ホースにどこまでやれるかというのが正直な気持ち」

 ――ラッキーライラックを目標にした競馬になる?

 「そうなると思うよ。あの馬を見ながら後ろからレースを進め、最後にかわしてくれれば…。相手が決まっているからレースはしやすい。まあ、前走のパフォーマンスをして、負けたら仕方がない。桜花賞が終わってからも取材してもらえるように頑張ります」

 ◆国枝 栄(くにえだ・さかえ)1955年(昭30)4月14日生まれ、岐阜県出身の62歳。東京農工大卒後、美浦・山崎厩舎の調教助手を経て、89年調教師免許取得。JRA通算807勝、重賞41勝(4日現在)。G1はブラックホーク、マツリダゴッホ、ピンクカメオ、アパパネ、マイネルキッツ、ダノンプラチナで11勝を挙げている。

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