【フィリーズR】“横綱”に続く!デルニエ昇進へ待ったなし

[ 2018年3月7日 05:30 ]

兄にドリームジャーニー、オルフェーヴルのG1馬2頭を持つ超良血馬デルニエオール
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 今週の阪神は桜花賞トライアル「第52回フィリーズレビュー」(3着までに優先出走権)がメイン。兄にドリームジャーニー、オルフェーヴルのG1馬2頭を持つ超良血馬デルニエオールが“番付上昇”を狙って登場。兄同様、気性は激しくても闘争心と潜在能力は一級品。「スポニチ選定 牝馬クラシック番付」では前頭だが、急浮上の魅力を秘めている。横綱ラッキーライラックに肉薄する「金」のパフォーマンスを果たして見せられるか!?

 池江厩舎ゆかりの血統が桜の舞台を目指す。デルニエオールはオルフェーヴル、ドリームジャーニーの全妹。秋デビューから3戦2勝と、順調にステップアップしてきた。池江師も「能力は3歳牝馬でもトップクラス」と絶賛。担当する斉藤助手はミッキークイーン、ミスエルテなど牝馬の扱いに定評がある。初めての中2週になるが、腕利きは満足げに送り出す。

 「調整は順調。テンション自体は相変わらず高めだけど、いつもの感じ。カイバを食べているし、小さい馬でも細くは見せない」

 410キロ少々の馬体は兄よりコンパクトだが、走りだしたら迫力満点だ。今回と同じ1400メートル戦で挙げた2勝は共に直線半ばで先頭に立ち、他馬が来ると再び加速した。この血統特有の並んだら抜かせない、闘争心を受け継いでいる。

 「先頭に立つとフワッとするけど、後ろから来るとまた伸びる。前走のように集中して走ってくれたら」

 兄オルフェーヴルはデビュー戦を快勝した後、勢い余ってジョッキーを振り落としたという逸話は有名。その妹も前走の勝利後、自力で引き返してこられず他馬のジョッキーに誘導してもらい、何とか検量室前に戻ってきた。「イライラして、返し馬でもガツンといくところがある。気の悪い面を出さなければ」と同助手はポイントを挙げた。

 生まれた3日後に母オリエンタルアートが、この世を去り“黄金血統”のラスト産駒。それゆえか、フランス語で「最後の金」と名付けられた。斉藤助手も「能力は相当あるから、何とか権利を取ってほしい」と力を込める。兄オルフェーヴル産駒のラッキーライラックが、先週のチューリップ賞を快勝。無敗の2歳女王を打ち破るのは同じ“黄金血脈”のデルニエオールかもしれない。

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