【蒲郡・ヤングダービー】中田貫禄のG1・2勝目、GPへ前進

[ 2017年9月25日 05:30 ]

ヤングダービーを制し表彰式でクリスタルのトロフィーを手にガッツポーズする中田
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 ボートレース蒲郡のプレミアムG1「第4回ヤングダービー」(優勝賞金1000万円)は24日、12Rで優勝戦が行われ、1号艇の中田竜太(29=埼玉)が優勝した。インを押し切り、今年4月のまるがめ周年記念に続く通算2回目のG1制覇。獲得賞金は5300万円を超えてグランプリ(12月19〜24日、住之江)初出場へ大きく前進した。

 派手なガッツポーズはなかった。ベビーフェースの中田らしく、ひょうひょうと選考勝率1位の貫禄を示し「ホッとしました。うれしいです」と笑顔を咲かせた。今節はスタートが安定しなかったが、ラストはビシッと0台スタート。「行き足だけが気になっていたので、マシになるようにペラを叩いた。もうちょっと欲しかったけど、ここまで来たら自分次第だった」。インから他艇をシャットアウトし、後続の事故も何のその。独り旅だった。

 相棒の18号機はトップ4の一基。「これは優勝戦に乗って活躍しないといけないと思った」。序盤から出色のレース足を引き出し、ドリーム戦を快勝した。準優勝戦はいったんはまくられながら“変わり全速差し”のスーパー旋回で1着。ファイナル絶好枠を手繰り寄せた。

 父の義明さんは元オートレーサー、叔父といとこは競輪選手の公営競技一家だが、意外にも前職は工場勤務。「引き出しなどを作っていた。スポーツは苦手な方だったが、これから選手になる人には運動神経は関係ないと伝えたい」。体格を生かせと、父親から勧められたのがボートレーサーの道。ついにヤング世代の頂点に立った。

 1000万円を積み上げ、17年獲得賞金は5300万円を突破。賞金ランキングは前日の17位からトップ10入りした。昨年のグランプリのボーダー18位(魚谷智之)が5334万円だったことを考慮すれば、年末の大舞台出場はほぼ当確。「ホッとするような位置の選手ではない。チャレンジャーなので。でも、この先、余裕を持って走れる」

 埼玉支部の先輩・桐生順平は第1回大会(14年、戸田)を制し、その半年後の尼崎クラシックでSGタイトルホルダーの仲間入り。もちろん、中田も出世街道を歩んでいく。

 ◆中田 竜太(なかだ・りゅうた)1988年(昭63)4月10日生まれの29歳。埼玉支部。平工業高卒。104期生として09年5月デビュー。13年9月戸田で初優勝。G1は13年9月桐生新鋭王座で初優出。17年4月まるがめ周年でG1初Vを飾る。同期に松田大志郎、竹井奈美ら。妻の浜田亜理沙もボートレーサーとして活躍中。1メートル67、49キロ。血液型A。

 【優勝戦VTR】展示は片橋がP離れで遅れ123・564。本番は横一線のP離れで123・456と枠なりで並んだ。全艇がコンマ0台で踏み込みスタート横一線。先に回った中田がレースも制した。焦点は次位争い。木下の1番差しは艇の向きが悪く、片橋が角度良く差して2番手。だが、2周1Mで片橋がブイに激突(妨害)。木下が乗り上げ、椎名も接触して落水。難を逃れた仲谷が2着、大上が3着。

 《中田次走は大村G1》優勝した中田竜太の次走は10月2日からの大村G1海の王者決定戦。松井繁、山崎智也、毒島誠、峰竜太、桐生順平ら強豪とVを争う。木下翔太、大上卓人、片橋幸貴、仲谷颯仁は28日からの児島ルーキーシリーズ。黒井達矢、佐藤翼、丸野一樹、永井彪也らが参戦。椎名豊は10月3日からの宮島一般戦。武田光史、上平真二、伊藤将吉、山田康二らが出場する。

 ◆クリア ヤングダービーの節間売り上げは62億7380万8400円。目標の60億円を上回った。

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