【オールカマー】ルージュバック復活V 最内ズバッ牡馬斬った

[ 2017年9月25日 05:30 ]

逃げるマイネルミラノ(右)を内から差し切ったルージュバック
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 「第63回オールカマー」は24日、中山競馬場で行われ、ルージュバックが鮮やかに復活。目標であるエリザベス女王杯(11月12日、京都)へ向け、好パフォーマンスを見せた。

 男勝りの天才少女が帰ってきた。昨年、毎日王冠以来の勝利。15年桜花賞、オークスで1番人気に推されたルージュバックは、これで全6勝を牡馬相手に達成した。大竹師は「ビックリした。あまり求めずにやってきて、毛ヅヤもさえなかったんでね」と驚きの表情で話した。

 初コンビの北村宏に導かれロケットスタート。道中は好位の4番手で息を潜めた。4角で外の馬と激しく体をぶつけたが、G1級の牡馬と渡り合ってきた女傑はひるまない。燃え上がったように最内を伸びると、5F63秒1のスローに苦しんだ追い込み馬たちを尻目にゴールした。4角の攻防で北村宏は2日間の騎乗停止処分に。レース後は「トップスタートで(内の)馬場も良かったので流れに乗りました。馬がよく伸びてくれた。イメージ通りのいい馬でした」と控えめなトーンで話した。

 レースの約10日前にノーザンファーム天栄から美浦トレセンに入厩するのが同馬のサイクルだったが、今回は3週ほど前に帰厩。美浦での乗り込み量はそれまでになく多かった。師は「北海道から直接返して、ゆっくり立ち上げられたのが良かった。今回はカイバ食いに苦労しなかった」と笑顔で振り返った。

 次戦は“苦手”な牝馬限定戦のエリザベス女王杯へ。師は「越えられない壁をどうにか越えたい」と苦笑いを浮かべた後に「(現役生活が)残り少ないんでね。どうにかG1を」と力を込めた。秋始動戦を勝ったのは昨年と同じ。5歳を迎えたルージュの秋はどう実るのだろうか。

 ◆ルージュバック 父マンハッタンカフェ 母ジンジャーパンチ(母の父オーサムアゲイン)牝5歳 美浦・大竹厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績16戦6勝 総獲得賞金3億1648万5000円。

 ◆騎乗停止 ルージュバックの北村宏は4角で外側に斜行したことについて9月30日、10月1日の2日間の騎乗停止となった。被害馬はマイネルディーン、タンタアレグリア、アルバート、マイネルサージュ。

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