【中山記念】リアリズム覚醒V!ミルコは2年連続月間重賞5勝

[ 2017年2月27日 05:30 ]

ミルコ・デムーロを背に中山記念を制したネオリアリズム(1)
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 絶好調男が止まらない。春の中山開幕を告げるG2「第91回中山記念」は、6歳馬ネオリアリズムがV。騎乗したミルコ・デムーロ(38)は、前日のアーリントンC(ペルシアンナイト)に続き、土日連続での重賞制覇。昨年の2月同様、月間重賞5勝の固め打ちとなった。一方、武幸四郎(38)ら今月いっぱいでターフを去る騎手、調教師の引退セレモニーも行われ、多くのファンが別れを惜しんだ。

 絶好調男の手綱さばきがさえまくった。好スタートを決めたネオリアリズム。序盤はハナを主張したロゴタイプを行かせ、好位3番手を追走。向正面半ばで先頭がマイネルミラノに入れ替わったが、焦らず2番手をキープした。4角で再び進出してきたロゴが一気に前に出るが、ひと呼吸置いてGOサイン。ロゴをゴール直前で捉えると、返す刀で内から迫ったサクラアンプルールも退けた。

 「考えていた通りの競馬ができた」。今月だけで重賞5勝目。お立ち台でミルコ・デムーロが満面の笑みをたたえ切り出した。「内枠なのでスタートは少し出していった。その分、テンションが高くなってしまったが、スムーズに運べた。ペースが遅かったし、札幌記念で長くいい脚を使うイメージがあったので、早めに動いた。最後は凄い強かったね」。初コンビでも馬の特長を把握し、能力を最大限に引き出した。

 昨夏の札幌記念でモーリスを破ったネオリアリズムだが、G1に挑戦した秋2戦は3、9着と敗戦。前走の香港マイルから15キロ増量した馬体も復活の要因だ。所有するキャロットファームの秋田博章取締役は「背腰の弱さがあったが、ようやく解消されてきた。香港から帰ってきてガラリと変わったね」と、6歳にして本格化ムードの愛馬に目を丸くした。

 G2とはいえG1馬4頭を沈めての価値ある勝利。今後の夢も大きく広がった。「次走はこれから協議するがドバイターフ(3月25日、メイダン)、大阪杯(4月2日、阪神)、香港(=クイーンエリザベス2世C、シャティン、同30日)が選択肢」と秋田氏。国内外のビッグタイトルを次々と挙げた。

 看板馬モーリスが引退しても、次々とタイトルを積み重ねる堀厩舎。今年はリアリズムが、香港ヴァーズ、京都記念を連勝中のサトノクラウンと二枚看板で、常勝軍団を率いていく。

 ◆ネオリアリズム 父ネオユニヴァース 母トキオリアリティー(母の父メドウレイク)牡6歳 美浦・堀厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績17戦7勝 総獲得賞金2億3355万9000円(戦績、賞金共に海外含む)。

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