【ジャパンC】“あと一歩”のサウンズオブアースにミルコひと押し

[ 2016年11月25日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=24日】54年ぶりに11月の東京で降雪のニュース。栗東トレセン出張中の高木は「また八王子が映っている…」とスタンド一階のテレビを眺めていた。そこに「寒いねー。ヤバない?」とやって来たのがM・デムーロ。ジャパンC・サウンズオブアースの意気込みを聞いた。

 「昨年は1角で不利があったしツイてなかった」。5着だった昨年のジャパンC。1コーナーを曲がるときに両サイドの馬に挟まれる形になった。思わず顔を上げるほどの不利で後退。加えて直線もスムーズさを欠いたが、V馬ショウナンパンドラには0秒3差。「その次の有馬記念(2着)も凄く頑張ったし、能力がある馬。ずる賢いんだけど競馬ではいつも一生懸命だよ」と高く評価していた。

 当初は天皇賞・春(15着)からぶっつけ参戦の予定だったが、状態面が急上昇したため前走・京都大賞典(4着)へ。24日の最終追い(CWコース)も素軽い走りでシェルブルック(2歳未勝利)に1馬身先着。好調キープを印象付けた。「良い動きだった。体の使い方が柔らかくなってきたよ。この馬はやっぱり冬が好きみたい」。10~12月は【0・4・0・4】だが、2着の内訳は未勝利、菊花賞、京都大賞典、有馬記念。冬の大レースは大好物だ。

 今年のG1は特に外国人騎手の勝負強さが際立つ。ミルコも例に漏れず、G1で【4・2・1・5】の好成績。勝率26.7%はG1以外の18.3%を大きく上回る。その秘訣(ひけつ)を「G1だと“勝ちたい”で頭がいっぱいになるんだ。それ以外のことは考えなくなる。負けず嫌いだしね」と明るく話す。ミルコの取材では簡単に“勝つ”というワードが飛び出してくる。普段は美浦で取材する高木は新鮮な驚きを覚えた。

 重賞で2着6回のサウンズオブアース。あと一歩届かずに悔しい思いをし続けてきた。悲願の重賞初制覇には、雪をも溶かすミルコの気迫が不可欠だ。

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2016年11月25日のニュース