【ニエル賞】さあ凱旋門賞前哨戦 マカヒキ整った

[ 2016年9月8日 05:30 ]

パートナーのマイフリヴァ(奥)と併せ馬で追い切るマカヒキ

 この素晴らしい走りを見れば、パリっ子も興奮するに違いない。凱旋門賞(10月2日、シャンティイ)へ向けフランス遠征中のダービー馬マカヒキ(牡3=友道)は7日、現地初戦となるG2「第65回ニエル賞」(11日、シャンティイ)に向けて、エーグル調教場の直線芝コースで最終追い切り。現地2戦で手綱を取るルメールを背に、順調な仕上がりをアピールした。鞍上は異国でも落ち着き払ったパートナーに安どの笑みを浮かべた。

 「とてもスムーズなストライドで、とてもいい感じでしたね。大先輩のジャルネ騎手が手伝ってくれたので、素晴らしい追い切りができました。本当に感謝しています。あとはレースに行って、マカヒキがフランスの競馬に慣れてくれれば言うことありませんね」

 調教パートナーとして日本から帯同しているマイフリヴァ(5歳500万)との併せ馬。フランスのトップジョッキーで、トレヴの主戦としても知られるティエリ・ジャルネ(49)を背にした僚馬を3馬身ほど追走。無理することなく並びかけると、最後は鼻面を合わせてフィニッシュ。派手さはないが、ひと夏を越しての成長ゆえか、それともフランスに来て欧州仕様になったのか、あるいはその両方か。いずれにしてもダービー時よりもパワフルな走りが印象的だった。

 動きを見届けた友道師の表情も明るい。追い切り後にセッティングされた共同記者会見では「ここまで日本と同じように調整ができました。ニエル賞ではフランスの馬場とペースに慣れてほしいですね。着順が良ければ言うことありませんが、まずはそこが一番です」と駆け付けた現地の報道陣を前にポジティブな言葉を並べた。

 日本の、そして欧州の競馬ファンが注目する日本ダービー馬の渡仏初戦。前哨戦としては十二分に態勢が整っている。何よりも大事なのは本番につながる内容だが、結果も期待できそうだ。

 ▼シャンティイ競馬場 パリの北約40キロにあり、近くには広大な敷地を誇るシャンティイ調教場がある。右回りで外に芝コース(高低差10メートル)、内にポリトラックコースがある。春には仏ダービーと仏オークスが行われる。

 ◆テレビ中継 グリーンチャンネルはニエル賞などの凱旋門賞前哨戦をノースクランブル放送する。第1部(ニエル賞、ヴェルメイユ賞)は11日午後10時~11時半、第2部(フォワ賞)は12日午前0時~1時。

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2016年9月8日のニュース