香港No.1ジョッキー・モレイラ7連勝!豊に並んだJRA最多

[ 2016年8月29日 05:30 ]

WASJで初優勝を飾ったM・デムーロ(左)をビールで祝福するモレイラ

 今夏も北の都で“モレイラ旋風”が吹き荒れた。札幌競馬で2Rから騎乗したレースを6連勝、土曜12Rから騎乗機会7連勝となり、武豊と並ぶJRA史上最多連勝記録をマークした。“マジックマン”と呼ばれる香港No・1ジョッキーの神騎乗にファンは酔いしれた。

 世界のトップジョッキーが集まった特別な日でも、モレイラは“神ってる”騎乗で輝いていた。この日、最初の騎乗だった札幌2Rを7馬身差で圧勝すると、続く3、4Rも連勝。午後に入っても勢いは止まらない。堀厩舎とタッグを組んだ6、8Rを1番人気で危なげなく快勝。9Rは直線で内側に斜行、審議の対象(鞍上に過怠金10万円)になったが、鼻差の接戦をモノにした。

 前日の土曜12Rから騎乗機会7連勝の記録は、武豊(05年9月18、24日)と並ぶJRA史上最多タイ記録。記録更新が懸かった10Rは騎乗馬が右肩ハ行で競走除外になり、メイン11R・キーンランドCのシュウジに持ち越しとなった。

 レースは好スタートから逃げ、楽な手応えのまま直線を迎えたがゴール前で差し切られ惜しくも2着。鞍上の連勝はストップしたが「最後は能力というより、3歳馬のメンタルかな。精神面が安定すれば、いいスプリンターになるよ」とパートナーの将来性を評価。

 最終12Rも騎乗馬を3着に導き一日の騎乗馬は【6・1・1・0】と全て馬券に絡んだ。鞍上は「いい馬に乗せてもらったから、仕事しやすかったね。記録にはビックリしたけど、ユタカさんと並べたのはうれしいね」と涼しい顔で振り返った。

 初来日した昨夏は1週間で7勝の大暴れでWASJ優勝。短期免許で3週間騎乗した今年は札幌で17勝を挙げ、2位ルメールに4勝差をつけて開催リーディングトップに立った。「去年はダートのレースに乗るのが久しぶりだったけど、今年は読みが戻っていた」と勝ち星量産の要因を分析。WASJ連覇は達成できなかったが、今年も香港No・1ジョッキーの“神騎乗”に札幌のファンは酔いしれた。鞍上は「また来年のこの時季に、短期免許を申請して来たい」と再来日を約束。今週末から競馬が開幕する香港へと飛び立った。

 ◆ジョアン・モレイラ 1983年9月26日、ブラジル出身の32歳。香港でリーディングを独走中の“マジックマン”。WASJには昨年初参戦でV。昨年の当該週には20戦7勝と強烈なインパクトを残し、初の短期免許取得となった今年も3週間で17勝を挙げた。

続きを表示

2016年8月29日のニュース