【七夕賞】シャイニープリンス 鞍上持ったまま滑らか加速12秒9

[ 2016年7月7日 05:30 ]

馬なりで追い切ったシャイニープリンス

 福島で行われるサマー2000シリーズの開幕戦「第52回七夕賞」の追い切りが6日、美浦、栗東トレセンで行われ、シャイニープリンスがWコースで躍動感あふれる動きを披露した。当地の重賞で7戦2勝、2着1回、連対率・429を誇る北村友と再コンビを組み17度目の重賞挑戦で初制覇を狙う。

【七夕賞】

 17度目の正直へ、万全をアピールした。シャイニープリンスの最終追いはWコース単走。黒光りする馬体を躍らせながら、滑らかな脚さばきで徐々に加速。直線を向くと、リズミカルに首を使ってシャープな伸び脚。ゴール板まで鞍上の手元はピクリとも動かぬまま。馬なりで5F69秒2~1F12秒9をマークした。

 見守った栗田博師は「2週前に強めにやったので、今週は息を整える程度。手前(軸脚)をきちんと替えていたし、落ち着いて走れていたね」と柔和な笑みを浮かべた。「あとは馬場が渋らなければ」と続け、雲が立ちこめる空をうらめしそうに見上げた。

 七夕賞が行われる10日の福島競馬場の天気予報は、6日時点で曇時々雨。降水確率50%と微妙なライン。重馬場で行われた昨秋の福島記念はノメり通して10着に沈んだだけに、天候は気になって仕方がない様子。師は「函館記念の選択肢もあったが、馬場を考えて福島にした。良馬場で走らせてあげたい」と、祈るような表情だ。

 2走前、テン乗りで福島民報杯でVに導いた北村友と再コンビ。滞在中の函館から駆けつけて騎乗する。同騎手は09年にミヤビランベリとのコンビで七夕賞を制するなど、福島の重賞で7戦2勝、2着1回。連対率・429の超ハイアベレージを誇る。「(七夕賞を)勝っているなら頼もしいね」と、ベテラントレーナーも全幅の信頼を寄せている。

 以前はマイルを中心に使われてきたが、2000メートルに距離を延ばした2走前で1年10カ月ぶりV、続く新潟大賞典でも0秒3差3着と新境地を切り開いた。「のんびり自分のペースで走れるのが合っているのでしょう。好位で流れに乗って競馬ができている」とトレーナーは分析。重賞は16戦中、11戦で勝ち馬と0秒4差以内の惜敗。初夏の太陽がほほ笑む時、頑張り続けてきた王子にごほうびの勝利が待っている。

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2016年7月7日のニュース