【ヴィクトリアM】6歳プリメーラ 引退どころか今が旬

[ 2016年5月11日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=10日】有力馬を送り出す各陣営の強気に触れながらも、どこか波乱の影がつきまとう。勝負の明暗を分けるもの。それはマイル戦への適性ではないか?例えば格的には筆頭に挙げられる昨年のジャパンカップ覇者ショウナンパンドラ。マイル戦は【0・1・0・1】。3歳春のエルフィンSでシャイニーガールに後じんを拝し、事実昨年もこの舞台で8着に甘んじている。

 もう一頭の有力馬ミッキークイーンもマイル戦は【1・2・0・0】と完全連対を誇るが、直線強襲のスタイルは例年先行馬が活躍するこのヴィクトリアMにはそぐわない気がする。

 そこでオサムはマイル戦の“キャリア”に目を付けた。大久保厩舎はマイル重賞連勝のスマートレイアーが脚光を浴びるが、陰に隠れたウインプリメーラこそ侮れない。戦績に注目してもらいたい。【3・4・6・6】。今回のヴィクトリアMが実に20回目のマイル戦挑戦になるのだ。6歳で初重賞制覇を成し遂げた彼女は絶対に軽視できない。新谷助手は自信満々に送り出す。

 「うちの厩舎はじっくり、無理せず使いますからね。ステイゴールド産駒の成長とうまくかみ合ってきたんじゃないですかね。6歳になって、さらに良くなってきた感じです」

 遅い初重賞制覇が牡馬相手のスポニチ賞京都金杯だから恐れ入る。並み居る牡馬を退ける文句なしの内容。本来は6歳春での現役引退が所有するクラブの規定だったが、この勝利で現役続行が決まった。

 これまで“京都専科”のイメージ。しかし、前走の阪神牝馬Sでは僚馬スマートレイアー、2着ミッキークイーンに0秒1差3着に健闘。これこそが本格化の証明と陣営は胸を張る。円熟味を増した大久保厩舎の2頭が鍵を握る、オサムはそんな気がしてならない。

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2016年5月11日のニュース