【ヴィクトリアM】クイーン100点 腹周りやトモなどがJCとは一変

[ 2016年5月11日 05:30 ]

馬体がふっくらし充実著しいミッキークイーン

 馬体はうそをつかない。差し障りがあるからと、歯に衣(きぬ)を着せることもなく、真っ正直に体調を伝えてくれます。立ち姿は精神状態を包み隠さずに示してくれます。「同じ馬なのだろうか…」。ミッキークイーンの馬体を見て、その著しい変化に驚きました。

 昨年のジャパンC(8着)では秋に2戦した反動を感じさせる体つき。明らかに細い。馬体採点も70点にとどめました。ところが、今回は別馬のようにふっくらとしています。

 ジャパンCとは一変している部分を列挙すると…。

 (1)アバラから腹周り。巻き上がって寂しく映ったのが、丸みを帯びています。

 (2)腰からトモ(後肢)。筋肉が落ちたせいでとんがって映ったのが、ふっくらと浮き立っています。

 (3)臀部(でんぶ)。くびれていたのが、しっかりと張っています。

 (4)毛ヅヤ。くすんで映ったのが、光沢を放っています。

 ジャパンCから4カ月余の休養を取ったことで完全に回復した女王の体調がこの4点から見て取れます。

 立ち姿は好ましくない。トモが爪一つ分だけ内に入っている、詰まった立ち方。飛節の角度は悪くないのだから、もっと伸びやかに立って、ゆとりのある精神状態を伝えてほしかった。用心のためか、ジャパンC同様、両前脚にバンテージを着けていますが、できれば外した素の脚を見たかった。とはいえ、同じ馬なのかと感じるほどのV字回復。馬体は正直にそう伝えてくれます。

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2016年5月11日のニュース