【中山記念】ドゥラ復活へ 骨折完治ダービー馬が9カ月ぶりターフに

[ 2016年2月23日 05:30 ]

両前脚の骨折を乗り越え9カ月ぶりに実戦復帰するドゥラメンテ

 春競馬開幕を告げる「第90回中山記念」には今年も豪華メンバーがそろったが、最大の注目は何といっても昨春の2冠馬ドゥラメンテ。ダービー優勝後に両前脚骨折で休養し、約9カ月ぶりの復帰戦となる。さらなる飛躍を期す16年初戦。地力の違いでブランクを克服できるか、その走りから目が離せない。

【中山記念】

 主役がターフに戻ってくる。昨年の皐月賞とダービーを圧巻のパフォーマンスで制したドゥラメンテが、いよいよ復帰戦を迎える。

 条件は楽ではない。両前脚骨折明けで、調整の難しい厳寒期。1月19日の帰厩後も慎重に調教を積んできた。橋本助手は「北海道でしっかり乗り込んできました。とはいえ、骨折明けと寒い時季なので慎重にならざるを得ません。正直言って調整が遅れています。現状では良くて八分程度でしょう」と率直な感触を口にする。ダービーV時は484キロでの出走だったが、16日の計量では517キロ。「追っても減ってきません。成長分もあるとは思いますが、重めの心配もあります」と話した。

 それでもやれることはやってきた。3週続けてWコースでの併せ馬を消化し、17日はゴールデンバローズ(4歳オープン)を相手に貫禄の動きを披露した。「しっかりできたので、反動がなければ能力は出せると思う」と橋本助手。今週の最終追い切りの動きがポイントになるが、何とか態勢は整いそうだ。

 今年を占う意味でも重要な一戦となる。ドゥラメンテを所有するサンデーレーシングの吉田俊介代表は1月末のJRA賞授賞式で「復帰戦を見て次を考えるが、ドバイ遠征も凱旋門賞も視野に入っている」と4歳シーズンのプランを披露した。昨年も凱旋門賞に登録したが、骨折判明で白紙に。今年は海外での飛躍も期している。まずは中山記念後にドバイ国際競走(3月26日、メイダン)の出否が決められる見通しだ。

 先輩皐月賞馬のロゴタイプとイスラボニータ、昨春しのぎを削ったリアルスティールなど豪華メンバーが相手だが、「ダービー馬」の肩書は一枚上。厳しい条件を克服して強敵を一蹴するようなら、夢はさらに膨らむ。

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2016年2月23日のニュース