【日経新春杯】レーヴミストラル 川田と人馬一体!11頭ゴボウ抜き

[ 2016年1月18日 05:30 ]

引退を間近に控え、14年連続重賞Vを飾った松田博師(右)は感慨深げにレーヴミストラルを見つめる

 京都メーンの伝統の古馬重賞「第63回日経新春杯」は2番人気レーヴミストラルが大外一気で重賞2勝目。2月末で定年を迎える松田博師は、現役2位の14年連続重賞制覇を飾った。

 5戦連続で手綱を取った川田が、レーヴミストラルの持ち味を最大限に引き出した。「松田先生が一番好きな勝ち方です」と振り返る完勝劇。最後方から大外を回してエンジン全開。右ステッキでパートナーを鼓舞し、繰り出した末脚は最速の上がり3F33秒1。ライバルをまとめて差し切った。「4角の手応えが良く、前回(金鯱賞)とは全然違う雰囲気でした。ハジけてくれると思いました」。

 スタートを五分に出たが無理に促して、ポジションを取ろうとはしなかった。「自分から進んでいくタイプではないので」と、リズムを重視しての最後方。前半5Fが1分2秒0のスローペースでも動じない。末脚勝負に徹して、松田博師の期待に応えてみせた。

 2月末で定年を迎える指揮官はこれで14年連続の重賞V。連続年重賞勝利を継続させた人馬のパフォーマンスを「まあ、あれが普通やろ。あれぐらい走って不思議はないと思っていたからな」と素直に喜んだ。以前からレーヴについて「良くなるのはもっと先。古馬になってから」と潜在能力を高く評価していた。

 だからこそ「大事に育てていきたい」。その思いが昨秋、菊花賞出走にこだわらず馬本位で成長を促した。「ボチボチ馬任せ。これから楽しみ」と師。次走について「まだ分からない」と言いつつ「この前(金鯱賞8着)が駄目だったから、2回続けて走るのかどうか。(京都記念=2月14日=あたりで)使ってみたい気持ちはある」と自らが調教師の間での出走をにおわせた。

 もう一度、松田博厩舎での出走があるのかどうか。いずれにせよ、今後の古馬中距離路線を引っ張っていく存在になるのは確実。名伯楽は愛馬の確かな成長に、満足げな表情を浮かべた。

 ◆レーヴミストラル 父キングカメハメハ 母レーヴドスカー(母の父ハイエストオナー)牡4歳 栗東・松田博厩舎 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績9戦4勝 総獲得賞金1億4358万円。

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