【京成杯】プロフェット皐月も主役!5番手から豪快伸びで完勝

[ 2016年1月18日 05:30 ]

豪快な伸びを見せ京成杯を制したプロフェット

 クラシックの登竜門「第56回京成杯」が17日、中山競馬場で行われた。5番手を進んだ5番人気プロフェットが豪快に伸び、重賞初制覇。短期免許で来日中のシェーン・フォーリー(27=愛国)がJRA重賞初制覇を飾れば、池江師は11年連続重賞Vを達成。3カ月後の皐月賞(4月17日、中山)の有力候補に名乗りを上げた。

【レース結果】

 今年も池江厩舎からクラシック候補が飛び出した。プロフェットは明け3歳とは思えないほど洗練されていた。飛ばすオンザロックスに惑わされず、離れた5番手で折り合う。直線を向き、ゴーサインを送ると瞬時に加速。先に前に出たケルフロイデを一瞬でのみ込んだ。自らと同じ勝負服の2着争いを尻目に、1馬身1/4差の完勝劇だった。

 短期免許で5日に騎乗を開始したばかりのS・フォーリーは、来日3勝目がうれしいJRA重賞初V。覚えたての日本語で「アリガトウゴザイマ~ス」とまず笑顔。続けて「これだけの馬に乗せていただいた池江先生にまず感謝。スローになることは分かっていたのでいい位置につけようと…。その通りのレースができたよ。頭が良く、とても乗りやすい馬」と絶賛した。

 一方、11年連続JRA重賞制覇を飾った池江師は意外!?にも、今年初勝利。「ようやく勝てたよ」と頬を緩ませ、愛馬を出迎えた。京成杯は同じハービンジャー産駒のベルーフで制した昨年に続いて、連覇のおまけ付き。昨年10月、萩S(5着)で体調下降とみるや、放牧で立て直した手腕は見事だった。栗東~中山の長距離輸送を経ても4キロ増と回復。初の中山を器用に乗り切った。指揮官は「競馬が上手になってましたね。1つ年を重ね、落ち着きも増してきた。これでダービーまでの賞金も加算できた。(同産駒の)ベルーフほどきつくないんです」とクレバーな立ち回りだけでなく、精神面も称えた。

 昨年アイルランドリーディング3位に躍進した欧州期待のホープも無限の可能性を感じている。「乗りやすいということは、ポジションも取れる。作戦も立てやすい。それに最後の直線で並ぶとグッとハミを取った。根性も相当ある。当然クラシックを狙えるだけの馬」とベタ褒めだ。

 今後は皐月賞(4月17日)が当面の目標。池江師は「皐月賞前に1回使うか?直行で行くかも含め、よく考えたい」と結んだ。約2カ月半ぶりで結果を出したことで、ローテーションの幅も増したプロフェットの3冠ロード。ちょうど3カ月後の同じ1冠舞台で、再び躍動するのは間違いない。

 ◆プロフェット 父ハービンジャー 母ジュモー(母の父タニノギムレット)牡3歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績4戦2勝 総獲得賞金5928万7000円。

 ◆シェーン・フォーリー 88年3月11日生まれの27歳。アイルランド国籍。07年、同国で騎手デビュー。欧州の大馬主アガ・カーン殿下が預託するハルフォード厩舎の主戦騎手を務め、14年に40勝で愛国リーディング6位、昨年は64勝で同3位。今年初めてJRA短期免許(5日~2月28日の2カ月)を取得。1メートル63、52キロ、血液型O。

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